米Yahooは、この週末に同社のホームページを変更し、特化した検索機能を前面に押し出している。この狙いは、新しいツールにユーザーのトラフィックを集め、ライバルの米Googleに奪われた失地を回復することにある。
Yahooは、「Images」「Yellow Pages」「Products」という検索用のタブをページ上に追加した。これらのタブは、標準検索フィールドを含む「Web」というタブに沿って表示されている。今回の設計変更は、Googleを含む競争相手が採用しているファイルフォルダ形式を反映し、ウェブサーファーが、サイトに深く入り込まなくても、ターゲットサーチができるようにしたものだ。
表面上はほんのわずかな変更だが、これは検索をユーザーフレンドリーなものにするために今年Yahooが行った改善に関して、同社がユーザーを教育する際に直面した問題の困難さを大いに物語っている。今年、Yahooは検索テクノロジー企業のInktomiと、商用リスティングプロバイダのOvertureの買収を完了した。この2つの買収契約は、同社のパートナーであるGoogleへの依存度を減らし、社内の検索テクノロジーを完成させ、検索チャンピオンのタイトル奪回を狙った動きだ。
こうした企業買収のほかに、Yahooはここ数カ月の間、多くの新しい機能を導入している。おかげで、製品を検索・比較したり、地理的位置に基づいて検索を絞り込んだり、インスタントメッセンジャーのチャットウィンドウからも検索できるようになった。
こうした変化はまた、ユーザーにアピールするには、機能を目立つところに配置するだけでよい場合もあるとYahooが学んだことを示しているのかもしれない。
「新しい検索機能がいろいろあると宣伝して、ユーザーにスパムを送ることと、新しい機能を目立つように提示することで、ユーザーにその存在を知らせることのあいだには微妙な違いがある。我々は、ホームページ上で新しい機能を目立たせるほうを選んだ」と、同社プロダクトマネジメント担当ディレクターのAli Diabは述べている。
今回の変更は、研究調査やユーザーからの提言に基づくものだ、とDiabは付け加えた。「検索をさらにユーザーフレンドリーなものにするために、ほかにも改善を加えており、来月になればもっと発表される。これはその一つにすぎない」(Diab)
Yahooは常に自社の運営するサイトを細かく手直ししているが、自社のホームページは聖域となっている。これを変更するには、1995年4月にJerry Yangと一緒にYahooを創設したDavid Filoの了解を得なければならない。 Diabによると、Jerry Yangは現在も、Yahoo.com.のデザインを監督しているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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