太陽上での噴火による磁気嵐が24日(米国時間)地球に到達し、衛星やワイヤレス通信ネットワークなどの技術を妨害する恐れがあると専門家が警告した。
海洋大気庁(NOAA)という米商務省の1部門が発行した報告書によると、22日午前、太陽上の2カ所における活動が活発化しているのを、コロラド州ボールダーにある宇宙環境センターの研究者が確認したという。
2つの活動のうち1つでは、コロナの大量噴火であるフレアが発生し、それが地球の方向に向けられている模様だ。このフレアによって磁気嵐が発生しており、NOAAではその強さを、5段階評価でG3(強い)と予報している。
NOAAでは、G3の磁気嵐が生じると、衛星など宇宙探査機のほか、電力システム、高周波通信システムやナビゲーションシステムなどの操業が妨害される恐れがあると警告している。これにより、高周波電波が途切れて、世界中のワイヤレス通信ネットワークが妨げられるなどの影響が出る可能性がある。
また磁気嵐によって、衛星や低周波電波によるナビゲーションシステムが不能になったり、衛星コンポーネントの表面変化や、低軌道衛星に対する抗力が増大する恐れもある。衛星の位置確認ができなくなったり、地球の電力システムに組み込まれた保護装置のアラームが誤作動することもありえる。
太陽の噴火箇所は、ここ3、4日の間に急速に発達したとNOAAの研究者は言う。通常ならば、さまざまな規模の太陽活動は約11年のサイクルで生じる、とNOAA宇宙環境センターの宇宙天気事業の予報士Larry Combsは述べている。Combによると、太陽の反対側の場所で生じた同様の活動箇所も、規模が拡大している可能性があるという。
NOAAによると、今後2週間に、今回の爆発箇所の近隣で同様の爆発が生じる可能性があるという。今月、太陽の中心近くにある、地球の約10倍の大きさを持つ黒点のかたまりが、大規模なフレアを発し、地球では電波障害が生じた。NOAAによるとこの部分は拡大し続けており、今後さらにフレア活動が生じる可能性が高いという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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