音楽業界が、ファイル交換を利用していた疑いがもたれる261人を提訴してから24時間も経たないうちに、最初の和解が成立し、2000ドルと引き換えに、ニューヨーク在住の12歳の少女に対する訴えが取り下げられた。
米国レコード協会(RIAA)は8日(米国時間)、特に悪質なファイル交換を行っているとされるコンピュータユーザーを相手に、261件の訴訟を起した。そのなかには、 Brianna Laharaの名前も混じっているが、この人物はニューヨーク市の公共住宅の一室で暮らす12歳の優秀な生徒であることをNew York Postが突き止めた。
RIAAは9日、この少女の母親と、以前と比べ幾分安い金額での和解に合意したと発表した。
Briannaの母親であるSylvia Torresは、声明の中で「音楽ファイルの交換は違法であることを、現在は理解している」と語った。「Briannaは、今後決してファイル交換はしないと保証できる」(Torres)
早期に和解が結ばれたことは、RIAAの強硬な法的措置が同協会のイメージを損なう危険性があることと、そして今回の措置が効果を発揮していることを示す。今回の例に倣おうとする被告がほかにも現れる可能性は高く、RIAA側は訴えた人々に和解を勧める先例を早速作ったことになる。
RIAAのチーフエグゼクティブMitch Bainwolは、声明の中で「我々は強いメッセージを送ろうとしている。PtoPのファイル交換に加わった人物の名前は特定できる。また、著作権で保護された音楽を違法に配布することは、社会的に重大な問題だ」と語った。「今回の一件が示すように、親は自分の子供がコンピュータで何をしているのかを認識しておく必要がある」(Bainwol)
RIAAは以前、同協会が4月に提訴した4人の大学生と、1万2000ドルから1万7000ドルの間の金額で和解している。RIAAは8日、最近の一連の訴訟で訴えられた被告のうち数人と、3,000ドル程度の金額での和解に合意済みだが、今後の合意額はもっと高額となるだろうと語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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