インターネットポータル大手のYahooは、ウェブ検索技術会社Googleへの依存をまもなく止めることを示す兆候を見せた。
YahooはInktomiの検索エンジンが、Googleのクローラーベースの検索エンジンの代替となれるだけの性能があるか調べるため、複数の地域ポータルで同エンジンをテストしている、とYahoo Australiaの検索プロデューサーPeter Croweは述べている。
Croweは、Inktomiが各地域市場で適切な検索結果を提供できるのであれば、Yahooは躊躇なくInktomiエンジンに切り替えるという。
このテストは、InktomiをGoogleなど他の複数の検索エンジンと比較するというものだ。
「オーストラリアのユーザーにとってInktomiの結果のほうがよければ、我々はInktomiに移行する。……そして各地域でInktomiのほうが成績がよければ、そこでもInktomiが採用されるだろう」(Crowe)
Croweは、Inktomiが各地域市場にとってどれだけ適切な検索結果を返せるか、それぞれの地域ポータルが評価を行い、移行の決定はケースバイケースでなされると述べた。
Yahooが2002年12月にInktomi買収を発表して以来、YahooがGoogle離れする作戦を進めているとの憶測が流れていた。
Yahooが今年3月にInktomi買収を完了した際、同社は、「自らの運命をコントロール」できるように、1つのサードパーティプロバイダへの依存を避ける必要があると述べている。
Yahooは、同社のアルゴリズム(無料)検索機能にGoogleの検索エンジンを採用する契約を結び、アジアの一部を除く同社の全ポータルで、Googleのサービスを利用している。
YahooとGoogleとの契約は2004年末まで有効だが、Croweによると、Googleとの契約には排他的条項はないという。
しかしやはり、Yahoo AustraliaはInktomiが適合度テストに合格した場合に、Inktomiサービスに移行する具体的スケジュールは設定せず、「中期的」に実施すると述べるにとどまった。
Yahooのポータル計画にとって、Googleエンジンに何か足りないものがあるのか尋ねると、Croweは「足りない予感がする。しかしその予感をサポートする科学的結果が出るまでは」公にはコメントしないと述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス