商用ウェブ検索会社の米Overture Servicesは6月30日、ウェブのコンテンツページへの文脈ベース広告サービスを開始した。同社の広告ネットワークの拡大と、ライバル米Googleと新分野で対決するのが狙いだ。
Content Matchと呼ばれる新サービスは、Overtureが、米MicrosoftのMSNや米Edmunds.comなど新たに契約した配信パートナーの関連するコンテンツページに、テキストの広告リンクを表示するというもの。このサービスは、米Yahooや米Microsoftなど提携サイトの検索結果に有料広告を表示する、Overtureの主力事業をベースにしている。広告主はOvertureに、希望の検索結果に表示された広告に対して1クリック毎の料金を支払い、Overtureは売上をパートナー企業と分配する仕組みになっている。
Overtureでは、広告主約8万8000社のために配信ネットワークの拡大・差別化を図るべく、数か月前からContent Matchの研究開発に取り組んできた。一方、ライバルのGoogleは、3月に開始した独自サービスContent-Targeted Advertisingで、米Knight Ridder Digitalや米MapQuestなどの顧客と契約を結んでいる。米Primediaが所有する別の大手競合企業、米Sprinksは、米AOLなどとパートナー提携を結んでいる。
しかしOvertureでは、検索結果ページではなく関連するコンテンツページにテキスト広告リンクを表示する同社の方式には、ライバル企業にはない強みがあるとしている。
「高度な技術と、業界トップレベルの編集チーム、そして提携サイトでのカスタマイズされた広告配信を組み合わせることで、Overtureはインターネット上で最も適切な文脈ベースの広告製品を提供できると考えている」と、OvertureのPartner Business and Solutions Group総合責任者Bill Demasは声明のなかで述べている。
コンテンツに関連した広告リンクは、ウェブページの横か下部に表示される。広告は、MyFamily Network of Web sitesやAway Network、Advertising.comで表示されるという。
Overtureはこのサービスを、まず6つの海外地域で展開し、2003年末までに他の地域にも拡大する計画だ。同社では、文脈ベース広告市場は、5年以内に20億ドル規模に成長すると見積もっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス