「一歩さがって、(ユーザーが作成するコンテンツで)BBCは何を求めるべきかを自問すべきだ。それがBBCのコアコンピテンシーなのかと。BBCはBBCが真に得意とするものに集中すべきだ。すなわち、素人が作ったものなどではない、高品質のコンテンツに」とGrice氏は語った。
ユーザーが作成するコンテンツがどのような形になるのか、その詳細はまだ不明だが、BBCはさまざまな「Web 2.0」企業の成功と失敗から学習することができるだろう。
BBCが新たに関心を抱く「市民ジャーナリズム」は、ユーザーが作成するコンテンツをどのように管理するかという点で疑問を提起すると、JupiterResearchのシニアアナリストJulian Smith氏は語る。
「公共放送の担い手としてBBCは興味深い役割を果たしている。これまで、教育的な情報を提供し、厳しくも優しい父親のような姿勢をとっていた。これをどう守っていくつもりなのか?」とSmith氏。
「これら(ユーザーが作成するコンテンツ)の多くは、くだらない作品かもしれない。BBCは良質とは何かを明確にする役割を果たさなければならない。BBCが今後も権威の源という評価を保ちつづけるためには、コンテンツを何らかの形でふるいにかける手順を設ける必要があるだろう」(Smith氏)。
音楽とユーザーコミュニティをともに重視するという点で、BBCは、MySpaceに真っ向から勝負を挑んでいるように見える。MySpaceは人気の高いソーシャルネットワーキングサイトで、Rupert Murdoch氏率いるNews Corporationが2005年に買収している。
MySpaceからはコメントを得られていない。
Nielsen/Netratingsによると、MySpaceは1カ月に150万人以上のビジターを集めており、Web 2.0企業の中で成長著しい1社だというのは周知のところだ。また、これまでにデビューアルバムの売れ行きで最速記録をもつインディーズバンドのArtic Monkeysも、同サイトからキャリアをスタートしたことが知られている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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