仏ビベンディ、合併相手は米NBCに

 仏Vivendi Universal(Vivendi)と米General Electric(GE)は米国時間2日、それぞれの子会社であるVivendi Universal Entertainment(Vivendi Universal)とNBCの合併に向け、両社の経営幹部が会合を開くことに合意したと発表した。

 今回発表となった仮提案では、GEは新会社の株式を80%(約400億ドル相当)を保有する代わりに、38億ドルを現金で支払い、16億ドルの借金を肩代わりすることになる。Vivendi Universalは、新会社の株式の残り20%(約80億ドル相当)を保有する。

 この取引により、世界最大級の垂直型メディア複合企業が誕生することになる。両社の2003年の売上高は、合わせて130億ドルとなる。所有事業としては、NBCのTVネットワーク、複数のケーブル事業、映画スタジオのUniversal Pictures、スペイン語の放送事業Telemundoなどが含まれることになる(Vivendiは2001年12月、米USA NetworksよりUniversalを103億ドルで買収していた)。

 VivendiのCEO、Jean-Rene Fourtouは、発表した声明の中でこの取引について、収益性のある米国のメディア企業の1社として位置付けられる価値を与え続ける一方で、170億ドル程度ある借金を2004年までに返済するという同社の計画を実行可能にするものだと述べている。

 Fourtouは、前任のJean-Marie Messierが、活気のないフランスの公益事業会社を現代的な巨大メディア企業へ変身させようと、インターネット、TV、音楽、出版事業と広範囲にまたがって行った仕事を溶き解そうとしてきた。だが同社の計画は、2002年に260億ドルという損失を出して頓挫した。

 Fourtouが引き継いで以来、 Vivendiは事業分野を通信事業に絞っている。このなかには、フランスのケーブル事業者Canal Plus、電話会社のCegetel、携帯電話会社のSFRなどが含まれる。

 Vivendiが今年、エンターテイメント事業の切り離しを発表した後、複数の企業が買収を申し出ていた。Vivendiはこの事業体を140億ドル相当で売却しようとしていたが、買収を検討していた企業や投資家グループの多くは、140億ドルは高すぎるとして手を引いていた。そして、Vivendiの副会長、Edgar Bronfman Jr.が率いるコンソーシアムと、Vivendi Universal獲得を巡って最後まで争っていたのがGEだった。

 2日の時点では、GEの副会長でNBC会長兼CEOを務めるBob Wrightが新会社を率い、Vivendiは新会社の役員会に3人を送り込むことになっている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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