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SIPSの元祖ネットイヤーがシステムインテグレーターの傘下に

2003/05/09 21:03
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 インターネットの戦略コンサルティングを行うネットイヤーグループは、東証一部上場のシステムインテグレーター、ソランと買収に関する覚書を交わしたと発表した。ネットイヤーが7月に予定している第三者割り当て増資を、ソランが4億円から6億円の範囲で引き受け、ネットイヤーを子会社化する方向で交渉を進めている。子会社化後もネットイヤーの現経営陣はそのまま残るが、ソランから常勤の役員が派遣される可能性がある。

 ネットイヤーは以前から大企業向けのインターネット戦略のコンサルティングに加えて大きな売上が見込めるシステム開発業務への進出を狙っていた。一方で、ソラン側では戦略コンサルティングなどの上流工程を手がけて来なかった。今回のネットイヤーの子会社化で、「戦略コンサルティングから開発業務までを一貫して受注することが可能になる」とネットイヤー経営管理本部の片野氏は語っている。

 ただ、実際にはネットイヤーとソランが今まで共同でシステム開発を行った実績はない。片野氏は「出資交渉は昨年末から時間をかけて行っており、その過程で十分連携できるという結論に達した」というが、子会社化によるシナジー効果が出るかどうかは未知数ともいえる。

 一方で、今回の増資はネットイヤーへの資金援助という側面も強いと見られる。出資交渉の際に提出された資料によれば、ネットイヤーの2003年6月期の業績見込みは売上高が6億6900万円、経常損益が2億8600万円の赤字となっている。ネットイヤー側からは業績に関する正式なコメントは得られなかったが、ソランからの増資を受けるのに際して既存株式の減資をするという話もあり、子会社化せざるをえないネットイヤーの苦しい台所事情がうかがえる。

 ネットイヤーは電通国際情報サービスの米国法人の子会社として1997年に設立。98年に電通国際から経営陣として出向していた小池聡氏がマネージメントバイアウト(経営陣による経営権の買収)する形で独立し、日本での営業を開始した。ネットイヤーは「SIPS(Strategic Internet Professional Service)」というインターネット戦略の立案と実行に特化した米国型のインターネットコンサルティングビジネスを提唱。同時期に米国の大手インターネットコンサルティング企業が相次いで日本に進出したこともあり、注目を集めていた。

 しかし、ネットバブル崩壊によって大企業のインターネット投資は減少し、インターネット戦略のコンサルティング市場も急速に縮小した。日米ともに同業者の多くが撤退、倒産していくなかで、ネットイヤーは数少ない生き残り組みの1社とされていた。今回、ネットイヤーがシステムインテグレーターの子会社になったことは、いわゆる「Eビジネス」の時代が終わりを告げ、従来型の情報システムビジネスへの本流回帰が進んでいることを象徴している。

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