Microsoftは、延期されていた開発者向けツールスイート「Visual Studio 2010」のリリース候補(RC)版をリリースした。これまでのテスト版で生じていた性能上の問題の多くを修正することができたと述べている。
RC版は米国時間2月8日の夜遅くになって、「.Net Framework 4.0」とともに、Microsoft Developer Network(MSDN)を介して開発者向けに提供された。一般向けリリースは10日の予定だとMicrosoftは述べた。
同製品は当初、2010年3月にリリースされる予定だった。Microsoftは2009年12月、RC版を2月に配布し、正式版のリリースを4月に延期すると発表した。
Microsoftの開発者部門を率いるS. Somasegar氏は、RC版の目的は、ユーザーからのさらなるフィードバックを得ることと、性能の問題が解決されていることを確認することであると述べた。
Somasegar氏はブログ投稿で、「特にソリューションのロード、タイピング、ビルドおよびデバッグに関連する部分において、かなり性能を改善した」と述べた。
Microsoftの開発者部門のゼネラルマネージャーを務めるJason Zander氏によると、テスターらからは、新バージョンの性能が「Visual Studio 2008」の基準を下回るという批判を受けていたという。
同氏は9日付けのブログ投稿で、全般的なユーザーインターフェースの応答性、編集、メモリ使用率、デバッグおよびビルド時間などにおいて、性能の問題が生じていたと述べた。
「ユーザーから最終的なフィードバックを得るとともに、Visual Studioの著名なアドイン(「Resharper」「CodeRush」「Whole Tomato」など)を用意しているサードパーティー企業とも密接に連携し、環境が適切に動作することを確認する」とZander氏は記している。
Visual Studio品質保証チームのメンバーであるKirill Osenkov氏によると、RC版の前に提供されたVisual Studio 2010のテスト版には、メモリリークやメモリ使用量の増大といったバグがあったという。
Osenkov氏はブログ投稿で、「ベータ1版とベータ2版では、Visual Studioの新しいバージョンに肥大化の問題があることが残念ながら明らかとなった。速度が遅く、メモリ消費量が多い上に、十分な数のモジュールを読み込むと、32ビットマシンの2Gバイトのアドレス空間に収まらなくなるという最大の問題を抱えていた」と記している。「しかも、あちらこちらにあらゆる種類のメモリリークが生じていた」(Osenkov氏)
「すべての主な既知のメモリリーク」を修正したとMicrosoftは思っている、と同氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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