Microsoftが企業向けソフトウェアライセンスを取り扱うウェブサイトを新装後、サイトに不具合が発生し、同社の最も忠実な顧客の一部を長時間いらだたせるという問題が発生している。
問題が発生したのは2009年12月初めのことだ。Microsoftは、それまで3つに分かれていたウェブサイトを単一の、より安全性の高いサイト「Volume Licensing Service Center」に統合した。ところが開設後すぐに、顧客が同サイトにログインできない問題が発生した。
企業顧客、および企業のソフトウェアを管理しているパートナー企業は、ログインできない間、ソフトウェアのダウンロード、必要なライセンスキーの取得、ボリュームライセンスの管理といった作業を行うことができない。
「この問題で不便をおかけしていることは十分承知しており、パートナーと顧客にはお詫び申し上げる」とMicrosoftの広報担当、Lou Gellos氏は述べている。
Microsoftによれば、影響を受けている顧客の数は不明だが、「大多数」の顧客は問題なくこのサイトを利用できているという。しかし、100万人を超えるユーザーがMicrosoftのサイトにアクセスしていることを考えれば、影響を受けているユーザーがたとえごく一部だとしても、数千人の顧客が問題に遭遇していることになる。
Microsoftは12月に、Volume Licensing Service Centerサイトを1週間にわたって閉鎖し、ユーザーが遭遇している問題の詳しい調査を試みた。その結果、問題が存在することは確認できたものの、問題を一挙に解決できる方法は見いだせなかった。そのため、同社は登録処理の問題を個別に解決しなければならず、顧客がサポート窓口に電話しても長時間待たされる状態となっている。
「顧客の不便は承知しており、当社は目下できるかぎり迅速に対応しているところだ」とGellos氏は述べている。
Microsoftと長年取り引きのある顧客の1人が匿名を条件に語ってくれたところによると、この顧客は自身のアカウントへのアクセスを回復しようと、もう何週間も試みているのだという。この顧客は、複数所有しているMicrosoftのアカウントの1つがまもなく期限切れとなるのだが、契約の更新にかかる費用を確認できないでいる。
「われわれ顧客がトラブルを経験していて、そのために作業の中断を余儀なくされているのに、Microsoftは忠誠心が高く取引額の多い顧客を平気でほったらかしにしている。それが何より不安に感じたし、今も不安だ」とこの顧客は語った。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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