アイ・ティ・アール(ITR)は7月6日、国内のアイデンティティ管理やアクセス管理用ソフトウェア製品の市場規模をまとめた「ITR Market View:アイデンティティ/アクセス管理市場2009」を発行した。同市場の2008年度の国内出荷金額は109億4000万円、前年比20%増と大きな伸びを示した。
このレポートは、アクセス管理、ディレクトリ・サービス、プロビジョニング、フェデレーションの4つの製品市場について、国内26ベンダーを対象に調査したもの。今回、このうち2008年度のプロビジョニング製品市場の概要を公開した。
プロビジョニング製品は出荷金額ベースで他の市場に比べて伸びが大きかったといい、前年比25.7%増の41億5000万円となった。この背景には、NTTデータが出荷金額を前年から2.8倍伸ばし、ベンダーシェアを前年比10ポイント増の18.5%としてトップベンダーに上り詰めたことがあるという。
ベンダーシェアのランキングでは、サン・マイクロシステムズが14.9%で2位、以下ノベル(13.2%)、NEC(6.6%)、IBM(5.8%)、ソリトンシステムズ(4.6%)と続いた。
アイ・ティ・アール アナリストである雪嶋貴大氏は、「内部統制強化の必要性から、体系的なアカウント管理体制の構築に乗り出す企業が増加した。また、厳しい経営環境を受けてアカウント管理業務のコスト削減に対する要望が高まったことで、企業におけるプロビジョニング製品の導入が加速している」と分析。今後も順調な成長が見込めるとコメントしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」