ロサンゼルス発--Microsoftは米国時間10月28日、「Windows Vista」の後継OSとなる「Windows 7」に関して、さらなる詳細を明らかにした。
特にMicrosoftは、(Windows 7で)Windowsの起動およびシャットダウンに要する時間の改善に注力している。また、Microsoftは、社内での開発のみならず、システムパフォーマンスに影響を及ぼしかねない、あらゆる要素を、PCメーカーへダイレクトに知らせることで、共同開発を進めてきた。
Windows 7の他の新機能としては、マルチタッチ入力のサポートや、複数の開いているウィンドウの管理を容易にする、新たなタスクバーなどが挙げられる。
MicrosoftのコーポレートバイスプレジデントMike Nash氏は「あなたが現在行っていることは、もっと簡単にできるようになり、常に求めてきたことが、現実のものとなるように、焦点が合わされてきた。より単純化および高速化を図る上で、非常に多くのことが成し遂げられてきた」と述べている。
当地で開催されたProfessional Developer Conference(PDC)において、開発者には初期のプレベータ版が配布されており、最終製品版に搭載されることになる、あらゆるプログラミングインターフェースが装備されているものの、搭載予定の新機能に関しては、そのうちのいくつかが装備されているのみである。
これまで2日ほど、(Windows 7の)新たなコードをチェックしてきた意欲的なユーザーの反応としては、この特に初期段階にあるOSにしては、Windows 7のリリースが安定していることを称賛する反応が目立っている。
Windows 7から、Microsoftは、早期のリリースを構築する上でのアプローチに変更を加えてきた。過去において、Microsoftは、さまざまな開発段階にある新機能を、すべて(早期のリリースに)含めてきた。Windows 7からは、新機能は、十分な開発段階を経た後、初めてメインのWindowsビルドに含まれるようになる。
明らかにMicrosoftは、Windows 7を、内部構造が大幅に変更され、数多くの非互換性に関する問題を引き起こした、Windows Vistaでの悪い第一印象とは無縁にしたいと願っている。Windows 7では、Microsoftは、ほとんどWindowsカーネルに大きな変更を加えておらず、他の構造に関しても、ほぼVistaと同じものを、引き続き採用している。
Microsoftは、何度も繰り返し迷惑なダイアログボックスが表示されると、しばしば非難にさらされてきた、ユーザーアカウントコントロール機能など、評判が悪かった、他のVistaの機能に関しては、削減に努めてきた。Windows 7では、ユーザーは、PCに変更が加えられる時に、システムが発する警告の度合いを、自分で自由に選択できるようになる。
Windows 7の次なる公開スケジュールは、全機能が搭載されるパブリックベータ版のリリースが、2009年初めに予定されている。
Nash氏は、Windows 7の最終製品版のリリース前に、Microsoftが複数バージョンのベータ版を計画しているのかどうかに関しては、何も明らかにしようとはしなかった。「最初のベータ版が、どのようなものとなるのかを見極めていきたい」と、Nash氏は語った。
Microsoftは、Windows 7を、2007年1月に行われたVistaのメジャーリリースから3年以内にリリースすると述べてきたが、最高経営責任者(CEO)のSteve Ballmer氏は、2009年中にもWindows 7がリリースされることを望んでいるとの意向を表明してきた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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