Googleが社内で利用するOSについて、現行の修正版Linuxディストリビューションに追加する候補として、Sun MicrosystemsによるUNIX系統の「OpenSolaris」をGoogleが積極的にテストしているとComputerworldが伝えている。OpenSolarisについてGoogleで積極的な実験が行われていることは筆者も承知しているが、Linux離れというのは、少なくとも短期的にはありえないと思う。
Google外の情報筋によると、Googleのサーバでは現在、同社のエンジニアが修正を加え余分なものを取り除いた「Red Hat Linux」が動いている。最近Googleへの就職面接を受けたSolarisシステムのある管理者は、その場にいたGoogleの従業員から、同社は独自に修正を加えたOpenSolarisを作ってテストする計画だと伝えられたと語っている。
OpenSolarisへの切り替えは、Sunの元従業員を多数抱え、データセンターの性能向上に躍起になっているGoogleにとって自然な流れだと、(テクノロジコンサルタントであるStephen)Arnold氏は語った。ただ同氏は続けて、GoogleがOpenSolarisを広範囲に展開するのかというとそれはまだ疑わしいと指摘した。「近い将来Linuxに置き換わるのか? それはノーだ」と同氏は言う。
そのとおりだ。Googleは性能を第一に置くことでは他の追随を許さない。他社(eBayやYahoo)と同様にOpenSolarisに賭けることに躊躇はないかもしれない。Solarisはもうずっと、性能においては定評を確立している。
しかし、Googleが性能についてこんな短期的な見方をとるとは思えない。Linuxには活気のある強力なコミュニティーがあり、性能の改善と普及拡大に取り組んでいる。OpenSolarisはすばらしいプロジェクトだが、この幅広いコミュニティーの関与がまだ欠けている。LinuxでGoogleは、Hewlett-Packard、IBM、Red Hatなどによる貢献から恩恵を受けている。では、OpenSolarisでは?どちらかと言えば単独行動ということになるだろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」