Microsoftが米国時間2月28日、「Windows Vista」の複数エディションについて小売価格を下げるという驚きの発表を行った。
米国でMicrosoftが値下げを行うのは上位エディションのみで、以前のVistaのエディションからアップグレードするケースが対象となるという。「Ultimate」が299ドルから219ドルに下がり、「Home Premium」は159ドルから129ドルに下がる見込みだ。
Microsoftはまた、米国以外の先進国市場でも値下げを行う見通しだが、発展途上国の市場では、より多くのユーザーに正規品のソフトウェアを使用してもらいたいという意図から、「Home Basic」とHome Premiumでフルバージョンとアップグレード版の区別をなくし、フルバージョンに統合するという。
アナリストも、このMicrosoftの動きには驚きを示している。
NPD Groupのアナリストで、ソフトウェアの小売販売を追跡しているChris Swenson氏は、「これほどの大幅値下げは記憶にない。聞いたこともない話だ」と述べた。
Windows Vistaが完成したのは2006年の終わりのことだが、MicrosoftがVistaを一般発売したのは、ようやく2007年1月になってからだった。同製品は、主にPC市場全体の強い需要に後押しされてこれまでに1億本以上を販売しているが、小売店における販売は「Windows XP」の初年度の販売を上回れず、数々の手厳しい批評を受けている。
新しくWindowsのコンシューマープロダクトマーケティング担当バイスプレジデントに就任したBrad Brooks氏は、取材に応えて、Microsoftがここ数カ月にわたって値下げ販売をテストしてきたことを明らかにし、値下げによる減収は、費用を払ってエディションのアップグレードをしようとするPC購入者が増えることによる収入の伸びによって、十分以上に補えるとわかって驚いた、と述べた。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」