Sun MicrosystemsとDellは米国時間11月14日、 Dellが「Dell PowerEdge」サーバにSunのOS「Solaris 10」を搭載して提供するという販売契約を交わしたと発表した。
複数年にわたる今回の契約の下、DellはPowerEdgeを利用する顧客に対し、Solarisのサポートサービスも提供する予定である。この契約により、ライバル企業である両社が協力し、Dellはシステム上ですでにSolarisを稼働している同社の顧客に対するサポートを強化し、SunはSolarisの市場ベースを拡大する可能性に期待できるようになる。
Sunの最高経営責任者(CEO)であるJonathan Schwartz氏は、サンフランシスコで開催されたOracle OpenWorldの基調講演において、「市場には(Solaris)ライセンスが1200万存在するが、その大多数はSunのハードウェア上で稼働していない」と述べた。
SunはSolarisユーザーの3分の1がDellシステムを使用していることに気づいた。Schwartz氏は、この情報に基づきDellに提携を持ちかけたと述べた。
今回の発表のために壇上のSchwartz氏に加わったMichael Dell氏は、「われわれの顧客からはもっとSolarisのサポートを提供して欲しいという声が挙がっていた。両社にとって絶好の機会であったというわけだ」と述べた。
今回の契約により、両社は製品開発とシステムの認定においても協力することになる。両社は、DellのPowerEdgeサーバに搭載されたSolarisを配布する主要な再販業者からのサポートを得るために共同で作業する予定である。
Sunはx86バージョンのSolaris OSをできる限り広範囲に普及させようとしている。同ソフトウェアは無償だが、Sunはサポートを有料としている。その戦略は、Linuxに対抗して設定されたものである。オープンソースOSであるLinuxは、x86チップ搭載のサーバに広く利用されており、Solarisに対する非常に強力な競合製品となっている。
Sunは特に、ソフトウェア企業間のSolarisサポートや主要サーバメーカーとの提携を確立することに力を注いでいる。Hewlett-Packardは、x86ベースの「ProLiant」サーバ製品ラインでSolarisをサポートしている。IBMは、同社の競合製品「System x」にSolarisを搭載している。
Schwartz氏は、ライバル企業であるDellと協力するというSunの決定はかなり明確であると述べた。
同氏は、Solarisを利用するDellの顧客へと近づき、あなたがたは間違っている、代わりにSunのハードウェアを購入するべきだと伝えることを想像してみたと述べた。
Schwartz氏は基調講演後の記者会見で、「『あなたがたは間違っている、代わりにSunのハードウェアを購入するべきだ』と伝えるのは、最もばかげた行動である」と述べた。「彼らはわれわれを見て、何も理解していないSunはせっかくのチャンスを台無しにしてしまったねと言うだろう」(Schwartz氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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