UPDATE Red Hatの「Fedora」は、何年もの間、Linuxの1つのバージョンとして、熱狂的な支持者、開発者、そしてオープンソースソフトウェアで最新の機能を試してみたいと考えている人たちに高く評価されてきた。しかし、米国時間11月8日にリリースされた新しいバージョン8では、Fedora独自の機能を削除できる点が興味深い。
このような機能が追加された理由は、ユーザーがFedoraを土台に独自のLinux製品を構築できるよう、Fedoraを基盤にしたいとRed Hatが考えているからである。Fedora 8では、Fedora固有の要素がすべて1つのオプションパッケージにまとめられているため簡単だと、プロジェクトリーダーのMax Spevack氏は述べている。
「とても簡単にFedoraからユーザー独自のディストリビューションを作れるようになる」(Spevack氏)
互いに分かち合って楽しむオープンソースソフトウェアの世界でさえも、自分のブランドに愛着を感じるユーザーはいるだろうから、再ブランド化できることは注目すべき点である。Red Hatにとっても、再ブランド化にはコミュニティー拡大の可能性といった利点がある。
Red Hatは、Novellの「openSUSE」、Canonicalの「Ubuntu」などと競い合って、プロジェクトに参加する開発者の注目を集めようとしている。一般的なLinuxユーザーよりも、Fedoraのユーザーの方が「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」を導入する可能性はずっと高い。それに、Fedoraは無料だが、RHELは有料でしか手に入らない。
Fedoraを「再設計」できることは興味深い。将来、ゲーム用、マイクロプロセッサの設計用、プログラマー用など、さまざまなFedoraベースのバリエーションが登場するだろう。
Fedoraを試す人は、ハードドライブへのインストールではなく、CDからOSを起動できるLiveCDをダウンロードできる。LiveCDはFedora 7で導入されたが、最初に導入したのはUbuntuである。
「Fedora 6が登場した1年前、われわれはLiveCDに着手していなかった。UbuntuはLiveCDに対応しており、Fedoraを葬る勢いだった」とSpevack氏は述べている。そこで、Red HatはLiveCDへの対応に着手した。Spevack氏は、USBフラッシュメモリドライブから起動するバリエーションを作成したことで、Ubuntuを追い抜いたとさえ考えているという。
「われわれに欠けている分野を認め、修正した結果、今では技術的により進歩している」とSpevack氏は述べている。
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