最終更新時刻:2008年10月10日(金) 23時50分

インテル、オープンソースの取り組みでLinuxの消費電力削減へ

文:Stephen Shankland(CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル

2007/09/21 13:36  

 Intelは米国時間9月20日、オープンソースソフトウェアと知恵を活かして、Linuxサーバ、PC、さまざまなガジェットなどの消費電力を抑えることを目的としたLessWatts.orgを発足すると発表した。

 Intelでソフトウェアおよびソリューショングループ担当バイスプレジデントおよびゼネラルマネージャーを務めるRenee James氏の「Intel Developer Forum」での基調講演で詳細が明らかになったLessWattsは、プログラマーからシステム管理者まで、さまざまな技術者を対象にしており、プロセッサをむやみに呼び出して低消費電力状態での待機を妨げているソフトウェアを見つけ出す「PowerTop」ユーティリティなど、Intelのさまざまなプロジェクトを統括する。

 Intelの助言に従えば、最近のデュアルプロセッササーバ1台当たり約10Wの消費電力を削減できると、Intelのオープンソーステクノロジセンターでチーフテクノロジストを務めるDirk Hohndel氏は述べている。一見したところたいした量ではないが、正しく行えば、お金をかけずに電力を節約できる。そのうえ、Intelが発表した数字によれば、サーバの消費電力を1W削減すれば、エアコンの消費電力が1.3W減るため、サーバ1台で10Wということは、数千台のサーバが設置されている大規模なデータセンターでは、非常に大きな数字になることがわかる。

 オープンソースへの取り組みの発表では、利他的な姿勢を伴うのが通例だが、今回の場合、Intelが親切心から行動しているなどと一時たりとも考えてはならない。Intelの目的はサーバ技術で顧客をより幸せにすることであると同時に、消費電力の削減により、バッテリーの寿命を延ばし、モバイルインターネットデバイスというIntelの構想を実現することなのである。

 現在のノートPCでは、Red Hatの「Fedora 7」を実行すると、約21Wの電力が使われる。「我々が提案する6つのちょっとした変更で、同じノートPCの消費電力が15.5Wになり、バッテリーの動作時間が1時間以上延びる」(Hohndel氏)

 Intelは現在、さまざまなプログラマーおよびLinuxディストリビューターと連携しており、同社の提案の一部が標準ソフトウェアに組み込まれる可能性は高い。

 多少細かい話になってしまうかもしれないが、興味深いと思うので、Hohndel氏が説明してくれた詳細をいくつかここに紹介する。

  • 任意の時点でコンピュータがどの作業に集中しているかを決定するカーネルのコンポーネントである「Linuxスケジューラ」を「競合状態からアイドル状態」に変更する。実際、次々と仕事をこなした後、アイドル状態になった方が、一定のペースで動作した場合よりもプロセッサの消費電力は少なくなり、スケジューラの変更により、これを推進することができる。
  • グラフィックチップとプロセッサの間で送受信されるデータを圧縮する。メモリからグラフィックチップにデータを転送する際、メモリインターフェースは電力を消費するが、データが圧縮されており、グラフィックチップにデータをデコードする機能が組み込まれていれば、消費電力を削減できる。おそらく、デコードに数千分の1Wの電力がかかるが、メモリインターフェースでは0.5Wの節約が可能だと、Hohndel氏は述べている。
  • 高レベルソフトウェアへの変更を行う。たとえば、Linuxには、システムのビープ音など、デスクトップマシンで便利なサウンドをミックスするソフトウェアがあるが、サーバには基本的なサウンドチップしか搭載されていない場合が多く、しかも使われていないことが多い。さらに、サウンドミキサーは毎秒50回も音量調整の変更を確認するため、そのたびにプロセッサが稼働することになる。
  • ネットワークの転送速度を下げる。イーサネットの速度を1Gbpsからその10分の1に下げれば、約2Wの節約が可能である。「いつリンクが必要か、いつアイドルなのかを把握していれば、消費電力を節約できる」とHohndel氏は語る。
  • Linuxのティックレスカーネルを採用する。これにより、プロセッサの定期チェックの負担がなくなり、低消費電力状態で待機し、すべき仕事がある場合だけ起動するようになる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

企業情報センター

特集

「ソーシャルメディアキャンペーン」の半数は失敗--アナリストが指摘する理由
多くの企業がソーシャルメディアキャンペーンを計画している。しかし、ガートナーによると、キャンペーンを始める理由が明確になっていなければ、失敗に終わることになるという。
人工知能による会話マーケティングの可能性
日産NOTEのウェブサイトがおもしろい。人工知能を用いて、ユーザーの質問にCMでおなじみのキャラが反応してくれる。裏側で実現しているのは、PtoPAが開発したソフトウェア「CAIWA」だ。同社はこれをウェブマーケティング分野でも活用しようとしている。

オピニオン

■インタビュー

Windows VistaにとってXPはライバルか?--マイクロソフト グローバルマーケティング担当Brad Brooks氏Windows VistaにとってXPはライバルか?--マイクロソフト グローバルマーケティング担当Brad Brooks氏
コンシューマー市場向けの取り組みを強化すると発表したマイクロソフト。日本におけるWindows VistaやWindows Media Centerの現状をどう見ているのか、コーポレートバイスプレジデントのブラッドブルックス氏に話を聞いた。
「iPodを日本で一番売りたい」--ビックカメラ有楽町店に聞く新iPodの魅力「iPodを日本で一番売りたい」--ビックカメラ有楽町店に聞く新iPodの魅力
発表後初の週末となった9月13日に、新iPodファミリーの店頭イベントを開催したビックカメラ有楽町店本館で、店長の石川勝芳氏に、iPodの販売状況と店内での取り組みについて伺った。

■コラム

進化するユーザビリティテスト〜「ユーザー行動観察調査」の効果・効能進化するユーザビリティテスト〜「ユーザー行動観察調査」の効果・効能
近年のウェブサイトリニューアルプロジェクトでは「ユーザビリティテスト」を実施することが当たり前になってきたようです。今回は、単なる「使いやすさ調査」を超えた「ユーザー行動観察調査」の効果・効能を紹介します。
“オトコの遊びゴコロ”をくすぐるロマンたっぷり「自動車ケータイ」“オトコの遊びゴコロ”をくすぐるロマンたっぷり「自動車ケータイ」
香港や中国のケータイショップでは、「おぉっ!こりゃかなりいける!」とワクワクしてしまう怪しいトンデモケータイに出会うことがある。そんな魅力あふれる製品の1つが、今回ご紹介するケータイである。
ソフトバンク株価の下落加速--iPhone一巡し資金繰りを懸念ソフトバンク株価の下落加速--iPhone一巡し資金繰りを懸念
日経平均が約4年10カ月ぶりに1万円の大台を割り込む中、ソフトバンクの株価が、全般相場の低迷にも増して下落が加速している。

企画特集

ネットと家電をつなぐチャレンジ「Life-X」
第一題:ライフログ・シェアリングサービス「Life-X」の第一印象は?
エンタメCGM「gooメーカー☆メーカー」エンタメCGM「gooメーカー☆メーカー」
【第2回】メーカー/占いのコンテンツを作ってみた!

ブログネットワーク

アルファブロガー

外資系エグゼクティブの日々I am Jamming!
外資系エグゼクティブの日々
クロサカタツヤの情報通信インサイトグッバイ、レバレッジ!(1)
クロサカタツヤの情報通信インサイト
末吉隆彦 ロケーションウェアの「空」と「実」9月イベントお知らせ
末吉隆彦 ロケーションウェアの「空」と「実」
ケータイ時代のスタンダードiPhonista Nightの事後報告
ケータイ時代のスタンダード
江島健太郎 / Kenn's Clairvoyance新サービスをローンチしました
江島健太郎 / Kenn's Clairvoyance
鈴木健の天命反転生活日記パラレルワールドとしての電脳コイル
鈴木健の天命反転生活日記

読者ブロガー

インフラコンサルティングの最前線コンサル業界進化論〜悪評の原因を考える〜
インフラコンサルティングの最前線
WebClip - ウェブのニュースと Second Life (セカンドライフ)琴線に触れた発言集 - エンジニアの未来サミット
WebClip - ウェブのニュースと Second Life (セカンドライフ)
夢幻∞大のドリーミングメディア騒がれないと不安になる人たち
夢幻∞大のドリーミングメディア

リサーチ

■リサーチコラム

薬事法規制の厳しい健康食品に代わり、増え続ける化粧品メーカー
薬事法規制が厳しくなる今、特に規制が厳しい健康食品にかわって化粧品を販売しようとする企業が増えている。そこで、覚えておきたい化粧品と薬事法の関係について簡単にまとめた。
携帯電話の待ち受けに関する調査--最も利用される画面は「自分で撮影した写真」
携帯電話の待ち受け画面に関する調査を実施したところ、10・20代は飽きやすく待ち受け画面を頻繁に変更する傾向にあり、30・40代は季節感や臨場感を重視することが明らかとなった。
電子マネーによるライフスタイルの変化に関する調査--電子マネーコアユーザーは、高所得者層
電子マネーによるライフスタイルの変化に関する調査したところ、電子マネーを活用するのは高所得者層に多く見られた。また、1度に1万円以上チャージするユーザーは10%強であることも明らかになった。

■調査レポートダウンロード

金融不安の市場に、IR活動は何を頼るか!?
CMS未導入企業300社へのアンケート 担当者のホンネを徹底追求

■調査発表

【ゲームクリエイターの方へ】攻めの開発体制を敷くAQインタラクティブ社の中途採用・求人情報をレポート
Alibaba JAPAN、カー用品店に関する調査 カー用品専門店の認知、利用ともトップは「オートバックス」
調査結果「携帯OS『Android』認知度調査、6割が『知らない』 〜ユーザー期待のメーカーは?」

イベント情報

Microsoft Windows SharePoint Services 3.0によるチームサイトの構築
主催:グローバルナレッジネットワーク株式会社
Microsoft .NET入門
主催:グローバルナレッジネットワーク株式会社
Microsoft SQL Server 2005 インフラストラクチャの設計(#4612)
主催:グローバルナレッジネットワーク株式会社

CNET Japan セレクション

ココが変わった、新型「ニンテンドーDSi」--「ニンテンドーDS Lite」と比較
任天堂が11月1日に発売する新型ゲーム機「ニンテンドーDSi」はどんな点が新しいのか。既存のニンテンドーDS Liteと比較するとともに、新機能を紹介する。
フォトレポート:本体が分離するNTTドコモの「セパレートケータイ」の謎に迫る
NTTドコモは家電展示会「CEATEC JAPAN 2008」において、端末が2つに分離できる携帯電話「セパレートケータイ」を展示している。どのような仕組みなのか、何ができるのかを、写真で紹介する。
話題のスマートフォン、写真で見るBlackBerry Bold
RIM製スマートフォン「BlackBerry」の新モデル「BlackBerry Bold」を2008年度第4四半期にも発売すると発表したNTTドコモ。話題のBlackBerry Boldを写真で紹介する。
こんなものもありました--CEATECで見つけたオモシロ新技術たち
幕張メッセで開催されている展示会「CEATEC JAPAN 2008」では、幅広い分野の最新技術が一堂に会している。ここではその中でもユニークな新技術や展示を紹介する。
「iPhone 2.2」アップデートの概要が明らかに--App Storeのインターフェースなど変更
アップルは、新たな「iPhone 2.2」アップデートのリリースに向けて準備を進めている。Safariに加え、App Storeのインターフェース変更などが予定されている。
ケータイはまだまだ進化する--CEATECで見た未来の技術
幕張メッセで開催されているデジタル家電の展示会「CEATEC JAPAN 2008」では、携帯電話関連の新技術が数多く展示されている。その様子を写真で紹介する。

今日の見どころ

自動車の未来を垣間見る--2008年パリモーターショーのコンセプトカー

2008年度グッドデザイン賞が発表--環境を意識した新基準も

GMのハイブリッドカー「Chevrolet Volt」、パリモーターショーに登場

レビュー

今週の新製品総チェック:新PS3が登場!ニコンが発表した映像製品「UP」とは?
「東京ゲームショウ2008」が10月9日から開催され、新PS3やXboxの新作ゲームなど、ゲーム機の大型発表が相次
[レビュー]2011年画質を備えた高画質、多機能Blu-ray--ソニー「BDZ-X95」
ソニーのBlu-ray Discレコーダー新製品が登場した。2007年から引き継がれる「やりたいことから選ぶ」シリー
今週の新製品総チェック:よりモバイルPCとして進化した「Let's note」が登場
松下電器産業の「Let's note」、デルのデスクトップPCとPC新製品が数多く登場した。Let's noteは9時間駆動
今週の新製品総チェック:フルサイズCMOS搭載のキヤノン「EOS 5D Mark II」が登場
キヤノンからもフルサイズCMOSセンサを搭載した「EOS 5D Mark II」が登場した。合わせてコンパクトデジカメ
今週の新製品総チェック:第4世代iPod nano登場、ソニー「α」、松下「LUMIX」に新機種も

CNET_ID

メンバー限定サービスをご利用いただく場合、このページの上部からログイン、またはCNET_ID登録(無料)をしてください。