Salesforce.comは米国時間12月12日、オンデマンドアプリケーションのマーケットプレイス「AppExchange」から利益を生み出すための待望の計画を発表する予定だ。
オンデマンドアプリケーションの先駆者であるSalesforceは、AppExchangeプラットフォームと連動する「AppStore」を導入する予定だ。AppStoreでは、マーケティングや、課金および徴収サービスといったバックオフィス業務を、サードパーティーの小規模なアプリケーションベンダーに有料で提供することを目的とする。
Salesforce.comの最高経営責任者(CEO)Marc Benioff氏は声明の中で、「オンデマンドアプリケーションのマーケットプレイスという当社のビジョンを発表したときから、『AppExchangeで利益を生むための戦略は何か?』と質問されてきた。AppStoreがその答えだ」と述べている。
しかし、サードパーティーベンダーは、AppStoreが低料金で利用できるものではないことに気づくだろう。
アプリケーション開発者はAppStoreで、有料の紹介マーケティングサービスを利用でき、標準版とカスタマイズ可能なプレミアム版から選択できる。AppStoreの紹介プログラムの仕組みは、本質的な部分でGoogleやYahooの検索連動型広告と似ている。参加するベンダーは、AppExchangeの検索カテゴリで優先的に表示されるからだ。
マーケティングプログラムとSalesforceのイベントへの参加資格が含まれる標準サービスの場合、サードパーティーベンダーは、AppExchangeを利用して完了した全取引のうち、10%を紹介料としてSalesforceに支払うことになる。
一方プレミアム版の場合、Salesforceはカスタマイズ可能なマーケティングサービスを提供する対価として、取引額の25%を受け取る。
さらに、サードパーティー開発者が「AppStore Checkout」を利用して、オンラインでの受注、課金、請求、徴収サービスをSalesforceに委託する場合、20%の手数料を継続的に支払うことになる。
結果として、サードパーティーベンダーは、AppStoreを利用した初年度の全売上のうち、最大で45%をSalesforce.comに支払う可能性がある。ただし2年目以降は、AppStore Checkoutに引き続きかかる20%の手数料のみを支払う。
AppStoreの標準版は2007年2月、プレミアム版は2007年8月の提供開始を予定している。また、AppStore Checkoutは2007年12月に利用可能になる見通しだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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