ニューヨーク発--「Vista」は企業に対応できたかもしれないが、企業はVistaに対応できているのだろうか?
Microsoftは米国時間11月30日、最新バージョンのWindowsが、刷新された「Office」と新しい「Exchange」電子メールサーバとともに完成し、法人顧客向けに発売されたことを明らかにした。同社は、一般消費者にはVistaとOffice 2007を1月30日に世界同時発売するという。
Microsoft最高経営責任者(CEO)、Steve Ballmer氏は当地のNASDAQ証券取引所で行われた記者会見で、「今回の製品発売はMicrosoft史上最大の規模だ」と述べた。
30日の発表には、情報に関しては特に新しいものはなく、どちらかといえば法人顧客や多数のWindows関連パートナーを鼓舞する意味合いのものだった。Microsoftは同OSの完成を10月に発表したが、何度もスケジュールが延期された同メジャーアップグレードは、「Longhorn」という開発コード名で呼ばれていた初期の構想から大きく変化している。
Ballmer氏は何度も繰り返された延期にそれとなく言及し、「やっとこの場に立てたことに興奮している。過去についてはほかに話すことはない」と語った。
Vistaは、計画立案期間も長く、Windows XPのデビューからの5年以上が経過しているが、多くの企業が同OSをすぐに導入する可能性は低い。今回の発表は、どちらかというと企業環境での本格的なテストの始まりといったところだと、アナリストは語っている。
アナリストらによると、数カ月以内に社内システムをWindows XPからVistaにアップデートするとみられる企業の割合は少ないという。先ごろ実施されたアンケートでは、企業IT担当者の86%がVistaのインプリメントを計画していると答えたが、2007年中にそれを計画しているのはわずか20%だった。オンライン小売業者CDWが主催して761人の購買担当者を対象に実施した調査では、回答者の51%が、Vistaに移行する場合はPCの半分を交換もしくはアップグレードする必要がある、と述べている。
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