イーソル、TRONベースのリアルタイムOS「T-Kernel」拡張版をマルチプロセッサ向けに試作

ニューズフロント2006年09月08日 18時04分

 イーソルとアームは9月8日、英ARMのマルチプロセッサ「MPCore」向けT-Kernel「eT-Kernel Multi-Core Edition」の評価版を発表した。

 T-Kernelは、TRONベースのリアルタイムOS。イーソルは、T-Engineフォーラムの配布しているT-Kernelを改良し、拡張版T-Kernel「eT-Kernel」として提供していた。eT-Kernel Multi-Core Editionは、eT-Kernelを「ARM11」コアベースのプロセッサ「MPCore」に対応させたもの。

 MPCoreは、非対称型マルチプロセッシング(AMP)と対称型マルチプロセッシング(SMP)の両ソフト構成に対応している。eT-Kernel Multi-Core Editionは「Single Processor Mode(SPM)」と「True SMP Mode(TSM)」と呼ぶスケジューリングモードを実装し、SMPとAMPのそれぞれのメリットを1つのリアルタイムOSで提供可能とした。

 プログラム間の通信は、実行されるCPUコアの違いにかかわらず、タスク間通信に用いるのと同じ通常の通信/同期APIが使える。そのため、既存のソフト資産の移植が容易という。また、単一OSであることから、OS間通信に必要な時間が発生せず、高速な協調動作を実現できる。

 イーソルでは、MPCoreとeT-Kernel Multi-Core Editionで構成されるシステム向けのソフト開発のため、開発スイート「eBinder」の拡張を進めている。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]