家族にハードディスクドライブ(HDD)マニアがいるならば、年末のプレゼントはこれで決まりだ。1Tバイトのハードディスクが登場する見通しなのである。
日立グローバルストレージテクノロジーズ(日立GST)で製品戦略およびマーケティング担当シニアバイスプレジデントを務めるBill Healy氏によれば、1Tバイト(1000Gバイト)のデスクトップ向けHDDを2006年中に発表する可能性が高いという。サイズは直径3.5インチで、PCやホームサーバに搭載される見込みだ。
1Tバイトという大きさは、一部のHDDメーカーにとってはそれほど大きな伸びではない。日立GSTはすでに500GバイトのHDDを販売しており、その競合企業であるSeagate Technologyは2006年4月に、750GバイトのHDDをPCメーカーへ出荷を始めている。Seagateはまた、500Gバイトのドライブを2基使用して1TバイトのHDDとして利用できるホームストレージデバイスを販売している。Healy氏によると、HDDの記録密度は、2年ごとに2倍になっているという。また同氏は、1Tバイトまであと少しだ、とも述べた。
だが、実際にどれだけの人が、1Tバイトのストレージ容量が必要とするだろうか。しかし、人間はこれまで常にHDDの空き容量を埋める方法を見つけてきた。高画質テレビの記録がストレージ容量の必要性を大幅に高めることになるだろう。
大容量HDDは、テレビや個人用ビデオレコーダーにも搭載される。日立製作所はすでに、HDDを搭載したテレビを日本やその他の市場で販売している。
大容量HDDは発売当初は高価だが、価格は比較的速いペースで下がる。Healy氏によれば、コンピュータメーカーへの卸売価格では、1Gバイトあたり30セント程度でHDDを購入することになるだろうとのことだ。小売価格は、1Gバイトあたり50セント程度か、それ以下になる。
HDDは、2006年9月13日で誕生50周年を迎える。日立GSTなど数社は、Computer History Museumでこの日を記念する行事を行う予定だ。
約半世紀の間にHDDは大きな進化を遂げた。最初の磁気ドライブはIBMが製作した「RAMAC」。これは、24インチのディスクを50枚を積層したもので重さは1トン、容量は5Mバイトだった。現在ではそれより大きなデータを、手で握れる大きさの1インチのドライブに記録できる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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