Microsoftが、Windows Vistaにおいて、複数台のマシン間でデータを同期するための機能の搭載を見送ることにした。
同社は、ファイルの最新の状態を複数のVistaマシン間で共有できるようにするための機能を見送る決定を下した理由として、同機能が十分な品質に達しなかったためであると述べている。
Microsoftは米国時間6月7日に発表した声明で「PC-to-PC syncは、生産性や共同作業のしやすさを改善する素晴らしい機能だが、顧客からの要求を満たせるほどの品質レベルに達していない」と述べている。
同機能は初期のベータ版には搭載されていたものの、5月に発表された第2ベータ版には搭載されていなかった。
Microsoftはこれまでリリース計画が延期されてきたVistaを予定通りに出荷しようと躍起になっている。2006年11月には開発を終了し、2007年1月には店頭での販売を開始するというのが現在の計画だ。Gartnerをはじめ、多くの観測筋が、Windows Vistaの発売が予想よりもさらに遅れる可能性があることを示唆している。
データの同期機能を見送る決定は、ベータテストを実施する過程で下されたものであり、珍しいことではないとMicrosoftは述べている。また同社は正式版の公開までに、現状の計画からVistaの機能を大幅に見直すつもりはないとも付け加えている。
「開発のこの段階において、主要機能の追加や削除をするつもりはない。だが、顧客からのフィードバックには耳を傾けながら正式版の準備を進めていきたい」(Microsoft)
Microsoftはこの機能の開発を取り止めたわけではない。「PC-to-PC Syncの開発は今後も続く。この機能は将来リリースされる予定だ」(Microsoft)
同機能の搭載見送りについては、7日にMicrosoft Watchで指摘されていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」