先週公表された調査レポートによると、すでに延期を重ねている「Windows Vista」の発売が予想よりもさらに遅れる可能性があるという。
Microsoftは3月に、Windows Vistaの一般発売が2007年初めにずれ込むことを発表した。ところが、調査会社Gartner Groupがこのほど公表した報告によると、Vistaの一般発売は早くても来年の第2四半期になる可能性があるという。
「Microsoftが主要のOSのリリースに関して、いつも予定より遅れていたことは、同社の過去の実績がみれば明らかだ。少なくとも2007年の2Q(2007年第2四半期)--つまりBeta 2の投入から9〜12カ月後までWindows Vistaの市販はないとわれわれは予想している」(Gartner)
しかしMicrosoftでは、すべては3月に発表した通りのスケジュールで進んでいると主張している。
Microsoftの広報担当者はCNET Newsに対し、「Windows Vistaが出荷されるタイミングについて、Gartnerの意見は尊重するが、ただし同意はできない」と述べている。「われわれは予定通りWindows Vista Beta 2を第2四半期に公開し、また正式な製品をボリュームライセンスの顧客には2006年11月に、そして他の企業や一般ユーザー向けには2007年1月にそれぞれ提供する」(同広報担当)
Gartnerによると、2004年にWindowsのモジュール構造に手を加えた結果、Microsoftでは「微調整」--つまり報告された問題に対するチューニングに時間がかかるようになったと同社では考えているという。このプロセスは、ユーザーがWindows Vista Beta 2のテストを進めるなかで、受け身の形で進められている。
Gartnerによると、Windows XPからVistaへのアップグレードは、Windows 2000のときのように複雑な作業になるという。Windows 2000のときはBeta 2から製造開始までに16カ月を要した。一方、Windows 2000からWindows XPへの変更のときはBeta 2から5カ月しかかからなかったが、Gartnerによると、Windows XPは「比較的マイナーなリリースだった」という。
Windows Vistaがクリスマスに間に合わないとのニュースを受け、今年の年末商戦の成長鈍化を想定していた業界全体は一時騒然となった。
Gartnerは以前、一部の企業に対し、Windows Vistaへのアップグレードを2008年まで控えるように注意を促していた。同社はその理由として、Vistaに搭載される新しいセキュリティ機能のなかには、サードパーティーの製品がすでに提供しているものが多い点を挙げていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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