Sun Microsystemsは米国時間6日に、ニューヨークで「UltraSparc T1」プロセッサを搭載する新サーバを発表した。この新製品は、同社の核となる顧客を満足させることで、低迷を続けるサーバビジネスを立て直すための取り組みの重要な部分を担うものだ。
「Sun Fire T2000」および「T1000」に搭載されたUltraSparc T1プロセッサ(開発コード名「Niagara」)は革新的な設計の製品で、Sunではこのプロセッサを投入することで市場シェアの低下が続くSparcファミリーを立て直したいと考えている。Niagara搭載システムは、Sunは3カ月前に発表した「Galaxy」シリーズのx86サーバに続く、同社の新しいサーバ製品群の第2弾となる。
厚さ3.5インチのT2000は、7795〜2万5995ドルの価格ですでに発売になっている。一方のT1000は、2995〜1万995ドルの価格で2006年第1四半期に発売される。T1000は、厚さがT2000の半分で、T2000に搭載されている予備コンポーネントは省かれている。
Sunは当初、このシステムの用途として、ウェブページの配信といったローエンドのタスクを想定していた。しかし、同社が徐々に野心を広げた結果、T1搭載マシンはJavaサーバソフトウェアやミッドレンジのデータベース、IBMのLotus Notesのような電子メールサーバソフト、そしてSAPの会計/在庫ソフトウェアなどの運用にも適している、とされるようになった。
同社CMO(最高マーケティング責任者)のAnil Gadreは、「製品ラインアップの再構築はこれで完結すると思う。Niagaraの投入で、Sparcの長期的な方向性に対する新たな信頼が深く浸透していくと思う」と語っている。
Sunにはそうした信頼を取り戻す必要がある。ドットコムバブルの崩壊にスケジュールの遅れや思わしくないパフォーマンスが重なり、Sunの信頼は地に落ちてしまった。その結果、SparcシリーズはIBMのPowerプロセッサや、IntelおよびAdvanced Micro Devices(AMD)が出しているx86プロセッサに苦戦を強いられてきていた。
Sunのサーバの売上高は、2005年第3四半期には7.6%減の10億5000万ドルとなったが、これに対し同期におけるIBM、Hewlett-Packard(HP)、Dellの売上の伸びは、5.6%という市場全体の成長ペースをそろって上回った。さらにSunは、自社が好んで力説する出荷台数でも上位3社のライバルや市場全体に遅れを取っていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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