Microsoftは米国時間9月7日、Intuitの「QuickBooks」に対抗して、中小企業向け会計ソフトウェアを新たに発表した。
完成間近である同社の「Small Business Accounting 2006」には、2種類の製品が用意されている。この会計ソフトウェアは、単体では179ドルで販売されるものの、発売開始時には30ドルのキャッシュバックを受けることができる。そして、「Small Business Management」製品には、同会計ソフトウェアとともに、Outlook、Word、Excel、PowerPointを含むOffice製品群が同梱される。同パッケージは、新規ユーザーに対して、100ドルのキャッシュバックを差し引くと569ドルで販売される。ただし、既存のOfficeユーザーに対しては、100ドルがキャッシュバックされて、399ドルで販売される。
市場には多くの会計ソフトウェアが他に存在しているものの、Microsoftの新しい会計ソフトウェアの強みは、一般に広く使用されている同社のOfficeソフトウェア群との密接な連携にあるとされている。Microsoftのバイスプレジデントであり、同社の中小企業向け部門を率いているSteve Guggenheimerによれば、この会計ソフトウェアを使用することで、セールスマンは商機を逃すことなく見積もり、発注を行えるようになるという。
同氏は、9月7日の発表に先立って行われたインタビューにおいて、「(この会計ソフトウェアは)ワークフローの観点に立って開発されたものであり、簡単に使用できるようになっている」と述べている。Microsoftは同製品を、中小企業を主な対象としたカンファレンスである「Microsoft Business Summit」において発表している。
また同製品は、多様な取引にあわせてカスタマイズしたり、サービスを追加できるようになっている。Microsoftは例えば、クレジットカードの処理に関してはChase Merchant Servicesと、給与支払いに関してはADPと、小切手の振り出しや手形支払いに関してはCheckfreeおよびDeluxe Small Business Servicesと提携している。
IntuitのバイスプレジデントDan Levinは、Microsoftが以前にも、QuickBooksを含む同社の製品に対抗しようとしたことがあると述べている。
「彼らはこれまでに6回、Intuitに対抗しようと試みたが、どの試みも完全に失敗に終わった」(Levin)
Levinはまた、会計ソフトウェアを初めて購入する人々にとっては、99ドルという値段であるIntuitの「QuickBook Simple Start」の方が優れた選択肢となるとも述べている。そして同氏は、「Microsoftは、複雑すぎる製品を見当違いの値段で販売することで対抗しようとしている」と語っている。
同氏によれば、Microsoftは、QuickBooksのユーザーだけではなく、専用の会計ソフトウェアの代わりにExcelを使用している人々(現状では全体の40%を占める)も狙っているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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