米サンフランシスコ発--Intelは、モバイルPC向けの「Centrino」で成功したブランド戦略をエンターテイメントPCの分野にも取り入れる。同社は米国時間24日、エンターテイメントPC用プラットフォームの新ブランド「Viiv」を発表した。
Viivは、ユーザーが自分のPCを使って簡単にデジタルオーディオやビデオを扱ったり、ネットワーク上でデジタルコンテンツを共有したり、PCを制御したりできることを、保証するためのものだという。同社プログラムマネージャのMerlin Kisterが当地で開催中のIntel Developer Forumの講演で明らかにした。
「ユーザーに素晴らしいエンターテイメント・エクスペリエンスを提供したい。われわれはそのため、使いやすさ、パフォーマンス、コネクティビティを重視する」(Kister)
(写真提供: Intel) |
IntelがCentrinoブランドの確立に成功したことに異論を唱える人は少ないだろう。Centrinoとは、Pentium Mプロセッサ、サポートチップセット、無線LANチップで構成されるパッケージの名称である。一方のVIIVは、デュアルコアプロセッサ、チップセット、ネットワークコントローラで構成されると、IntelのDigital Home Groupでゼネラルマネージャを務めるDon MacDonaldはいう。VIIVにはMicrosoftのWindows Media Center Editionが対応する。
MacDonaldによると、VIIVは2006年第1四半期に発売されるという。
Centrinoの場合と同様に、Intelは、新しい技術の複雑さに苦手意識をもつユーザーの不安を和らげようとしている。
「消費者がブランドに期待するのは、製品の選びやすさとメーカーの信頼性だ」(MacDonald)
Viivは自動トランスコード機能も搭載する。これにより、(ユーザーが何も操作しなくても)ある特定フォーマットでエンコードされたオーディオが、ユーザーPCのサポートするフォーマットに自動変換される。またViivは、DVDプレイヤーなどの家電製品並みに素早くPCの電源を入れたり消したりできるようにする、インスタントシャットダウン/スタートアップ機能も備える。(今日のPCは、サスペンド/レジューム機能を使ってスタートアップやシャットダウンプロセスの高速化を図っているが、その処理はテレビの電源オン/オフほど速くはない)。
Intelは2005年に入ってから、自社の構造がプラットフォーム製品戦略と一致するように、組織を再編した。プラットフォーム別に事業部を組織することで、同社はCentrinoの販売で成功した営業戦略を活かすことができるとしていた。同社は、Centorinoと同様に、Viivのブランド戦略を成功させたいと考えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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