米国サンディエゴで開催中のTechEdカンファレンスでMicrosoftは25日(米国時間)、セキュリティ強化やスパム削減を狙った新しい技術を披露したほか、ソフトウェアをこれまでより長い期間に渡ってサポートする方針を明らかにした。
TechEdは、IT管理者向けに、Microsoftが毎年開催するカンファレンス。そのカンファレンスで、同社のサーバ/ツール事業担当バイスプレジデントAndy Leesが講演し、Microsoftが今後、ビジネスおよびデベロッパー向けの全製品のサポートを最低でも10年間保証する計画であることを明らかにした。
Microsoftは現在、基本レベルのサポートの大半を8年で打ち切っている。同社はこれまで、Windowsオペレーティングシステム(OS)の各バージョンなど、広く利用され続けている製品でもサポートも打ち切ってきており、批判の声が上がっていた。
Leesはこの新ポリシーについて、同社が法人顧客からさらに高い信頼を得ることにつながる、と話している。
Leesはまた、電子メールの分野でも、ジャンクメールを削減する機能を中心に多数の機能強化を行っていくことを約束した。
同社は今後、電子メールサーバExchange 2003向けのスパム対策アドオンIntelligent Message Filtering(IMF)をインストールできるオプションを、すべてのユーザーに提供する。これまで、このオプションは、かつて大きな論争を巻き起こしたSoftware Assuranceライセンスプランの契約者しか利用することができなかった。
Exchange担当シニアディレクターKim AkersはIMFの提供条件を変更したことについて、「われわれは、今後もソフトウェアの品質保証に力を入れていく」と語った。今回の変更は、Exchange 2003にとって初めてのメジャーアップデートとなるService Pack 1に含まれる。「スパム対策に対する顧客のニーズを考慮し、IMFは全ユーザーに必要な機能だと判断した」(Akers)
Leesはさらに、E-mail Caller IDを通してスパム対策機能を強化していくことも宣言した。これは、同社が開発を進めているシステムで、電子メールに記載された送信者情報が本物であるかを検証し、「スプーフィング」と呼ばれる手口を使ったジャンクメールを阻止しようとするものである。同社はこの技術を、セキュリティ強化アドオンExchange Edge Servicesのなかの1つとして来年から提供する予定だ。同社は25日、スパム対策会社Pobox.comと共同で、電子メール版「発信者通知」技術の標準規格を開発することを発表した。
Leesはまた、新しい「クライアント検査・隔離」ツールを筆頭に、Windows Server 2003の次期メジャーアップデートで計画されている複数の新しいセキュリティ技術も初披露した。
このツールは、VPNを利用したリモート接続を含め、社内ネットワークに接続しようとするPCを自動的に検査し、そのマシンが基本的なセキュリティ要件を満たす適切な設定になっているか確認する役割を果たす。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」