Cisco Systemsは米国時間15日、無線ネットワーク技術を屋外に配備できるよう製品に機能拡張を加えたことを発表し、地方自治体Wi-Fiネットワーク市場に参入した。
Ciscoは、地域的なWi-Fi配備を実現する、「Cisco Aironet 1500 Series」というアクセスポイントの新たな製品ラインを開発している。これらの新アクセスポイントは、屋上や街灯、電柱などに設置できるという。
各アクセスポイントでは2種類の無線信号を使用し、通信容量を最大化する。このうち1種類の無線信号は、アクセスポイント間の通信に利用する「Adaptive Wireless Path Protocol」を無線周波数プロトコルとして使い、もう1種類の無線信号はユーザーに帯域を提供するのに用いられる。
Ciscoはすでに、家庭向け市場および企業向け市場において、無線LANネットワーク機器の主要サプライヤーとなっている。前者に対して提供しているは、「Linksys」という製品ラインだ。
新たなアクセスポイントには相互通信のための「メッシュ」技術が採用され、無線ネットワーク上の最適なトラフィック経路を特定できるという。
Ciscoの無線ネットワークビジネス部門でシニアディレクターを務めるAlan Cohenは、「無線市場は、家庭/企業向けから屋外向けとシフトしている」と指摘し、「こうした傾向を考えれば、Ciscoの今回の動きは理にかなったものと言える」と述べた。
地域無線ネットワーク市場は非常にスケールが大きいと、アナリストらは言う。米国全土の大小さまざまな地方自治体は、Wi-Fiが通信に関する問題を効率的に解決すると見ている。
フィラデルフィアやサンフランシスコといった一部の自治体は、無線ブロードバンド技術を利用して、低所得世帯に安価なブロードバンドアクセスを提供する計画を練っている。
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