Microsoftでは、社内サーバの多くを64ビット版「Windows Server 2003」に移行する作業を進めている。
MicrosoftのWindowsクライアント担当シニアプロダクトマーケティングマネージャDanny Beckは米国時間29日、ウェブサイトやMSN Search、Messengerアプリケーションが稼働するサーバの、64ビット版Windows Server 2003への移行が完了したことを認めた。
「わが社のMSN検索エンジンは、x64バージョンのWindowsサーバを何千台も使って稼働している」(Beck) さらに「Microsoft.comサイトもすべて(64ビットサーバに)移行し、毎日3000万人のユニークビジターにサービスを提供している」という。
Beckによると、64ビット版への移行後、MSN Messengerサーバの性能は10倍改善したという。同サーバは約7000万人ものユーザーにサービスを提供している。
Microsoftは64ビット版Windows Serverの安定性をしきりに売り込もうとしているが、デスクトップ版にはいくつか問題が存在する可能性がある、とハードウェアメーカーらは以前から指摘している。デスクトップ版を販売するための市場があるかと問われれば「あまり存在しない」というのが答えだとMicrosoftのWindows部門リードプロダクトマネージャGreg SullivanはCNET News.comに述べている。
Advanced Micro Devices(AMD)のシニアエンジニアMichael Apthorpeは、AMDが64ビット版Windowsにがっかりしたわけではないが、Microsoftがオペレーティングシステム(OS)設計の「派手で細かい部分」ではなく、性能を向上させることに力を入れているものと期待していた、と述べた。
Microsoftは「Windows XP Professional x64 Edition」で、Outlook ExpressやWindows Media Playerなど一部の主要プログラムの64ビット版を明らかに省略しているが、そうしたことは重要なポイントではないとApthorpeは言う。
「移植するのは必要なものだけでよい。見た目がとてもきれいな、ちょっとしたグラフィックインターフェースが32ビット版にあるからといって、それを移植する必要はない--こうした機能はなくても不自由しない人が大半だろう。だが、32ビットアドレッシングのサポートが必要なら、それは必ず64ビット版でも用意すべきだ」
Microsoftは声明で次のように述べ、この意見に同意している。「メモリ集約的でないアプリケーションなど、アプリケーションのなかには64ビットネイティブで動作させられるOSに移行しても、必ずしも顧客が恩恵を受けないものもある」
Microsoftは今回のリリースに、珍しく32ビットと64ビットの両方のバージョンのInternet Explorer(IE)を搭載することにした。同社は先の声明で「単に、32ビット版のActiveXコントロールは64ビット版(IE)では稼働しないため」とその理由を説明している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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