Oracleは、オープンソースグループのEclipseに対して、ハイエンドのJavaアプリケーション開発を簡易化するためのプロジェクトを提案した。
同社は、今回提案したプロジェクトを指揮していく意向であることを明らかにした。また、同プロジェクトを、データベース開発を簡素化するOracleソフトウェア「TopLink」と互換性を持つものにしたい考えも示した。同社幹部によると、Oracleは、Eclipseのオープンソースライセンスを利用して、Eclipseプロジェクトベースの製品を1年以内に完成させたい考えだという。
Eclipseのソフトウェアは、サードパーティ製のコンポーネントにプラグインと使うフレームワークを提供する。これにより、Eclipseを使用するプログラマは、モデリングやコード編集などで使用する異なるツールを統合し、単一のユーザーインターフェースで作業を行えるようになる。
Oracleの主導するこのプロジェクトの目的は、Javaサーバソフトに新しく組み込まれるデータベースアクセス機能の使用を促進することだと同社幹部は説明した。
また、OracleはこのEclipseプロジェクトを通じて、開発環境として人気の高いEclipseを使用するJavaプログラマに近づく機会を得ることになると、OracleのJ2EEツールディレクターのDennis MacNeilは述べている。
Java 2 Enterprise Editionサーバ標準は来年の第1四半期にアップデートされる予定だが、これにはEnterprise Java Beans仕様の改善も含まれる。
プログラマは、ハイエンドのビジネスアプリケーション用に設計されたサーバサイドプログラムの開発にEnterprise Java Beans(EJB)を使っている。たとえば、多くのデータベースにある情報を参照するトランザクションは、EJBを使用して書かれている。
EJBバージョン3.0は、J2EE 5.0のアップデートの一部に含まれ、このようなサーバ用Javaプログラムの作成を大幅に簡易化するよう考えられている。
Eclipseプロジェクトでは、Eclipseプラグインを作成することで、リレーショナルデータベースに保存されたデータとJavaで書かれたオブジェクトがどのように「マップ」、つまり接続するかをモデル化することを可能にする予定だ。
技術仕様が一部習得しにくいことを理由に、EJBの各種の機能は広く利用されてこなかった。MacNeilによると、広く使われているEclipseプラットホーム用にオープンソースツールが作成されれば、新しいJ2EEサーバソフトウェアの採用を促す手助けになるという。
「次世代J2EEが成功するためにも、EJBはコンポーネント化されている必要がある」(MacNeil)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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