Compaq版Unixの技術と自社技術の統合が遅れていたHewlett-Packard(HP)は米国時間2日、これまでの計画をあきらめてVeritasのソフトウェアに依存する計画を発表した。
HPは自社製オペレーティングシステム(OS)であるHP-UXに、Veritas製クラスタリングソフトウェアの機能を組み込む予定だ。これまでHPは、2002年に合併したCompaqから獲得したTru64 UnixというOSの、TruClusterやAdvanced File Systemという機能を利用しようと試みてきた。Compaqは、このOSを1998年に本来の開発者であるDigital Equipment Corporationから購入した。
「最初からやり直しだ」とHPのBusiness Critical Server GroupのジェネラルマネージャーRich Marcelloは言った。「当初の計画では今頃この技術を提供開始する予定だった。現在は2006年半ばの提供を予定している。このままでは、技術がユーザーの手元に届くのが2007年半ば以降になってしまう」(Marcello)
HPがこのプロジェクトに手間取っている間に、Veritasの技術がTruClusterで提供される技術に大幅に追いついたと、Marcelloは言う。さらに、VeritasのソフトウェアはHP Unixユーザーの間で広く使用されており、UnixのほかLinux上でも稼働すると言う。Veritasのソフトウェアは、HPのServiceguardというクラスタリングソフトウェア製品に組み込まれる予定だ。
IBMと並び、Unixサーバ市場における強力なライバルであるSun Microsystemsは、Tru64機能のHP-UXへの導入が遅れていることに付け込んだ販促キャンペーンを展開中だ。Tru64ユーザーをつなぎとめようとするHPにとってこのキャンペーンは頭痛の種となっている。全てのTru64ユーザーは、ある時点で何らかの新システムに切り替える必要があるため、SunもIBMもTru64ユーザーの獲得を狙っている。
HPは、競争力を上げるために一部事業の縮小を進めている。同社は、従業員約15万人の一部を4月末までに解雇する計画を11月に発表した。同社は、2億ドルの費用をかけてこの再建計画を実施する予定だ。しかし全社的には、人員を増やしていく予定だとHPはいう。
Veritasは米国時間2日に提携が発表されたことを受け、IntelのItaniumに対応したHP-UXをサポートする予定を早めた。同社のソフトウェアはこれまで、PA-RISC版のHP-UXだけをサポートしていたが、PA-RISC版のHP-UXの販売は徐々に減ってきている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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