米議会、スーパーコンピューティング法案を可決

Stephen Shankland (CNET News.com)2004年11月19日 20時15分

 米議会は米国時間17日、スーパーコンピューティングに1億6500万ドルの資金を投入する新法案を可決した。法案可決の1週間前には、既存のスーパーコンピューティングについて、同国の安全保障上の要求水準を満たすには不十分と批判する報告書が出されていた。

 「2004年エネルギー省高性能コンピューティング再生法(Department of Energy High-End Computing Revitalization Act of 2004)」と呼ばれる同法案は、Bush大統領の署名をもって法律となる。下院科学委員会(the House Science Committee)の代表は、大統領は法案に署名することになっていると語った。

 スーパーコンピュータは、ハリケーンの進路などの天候に関する問題の予測、老朽化した核兵器が機能するか否かの確認、人間生化学の研究、暗号通信の解読、地球温暖化がもたらす様々な結果の予測などに利用されている高性能マシンだ。

 同法案は、2005年度に5000万ドル、2006年度に5500万ドル、2007年度に6000万ドルをそれぞれ拠出することを認めている。エネルギー省はこの資金を使って、高性能コンピューティングの研究、スーパーコンピュータの開発/購入、ソフトウェア開発/保存センターの設立、同技術の民間部門への移転を行う。

 先週開催されたスーパーコンピューティング関連イベント「SC2004」で、米国のハイテク企業2社、IBMとSilicon Graphicsが、世界最速コンピュータ上位500位リストのと第1位と2位の座を獲得している。それにも関わらず、学術研究者らが執筆した米学術研究会議(NRC)は、同リストの上位500機中296機の高性能クラスタデザインが国家安全保障の要求水準を満たすには不十分と結論づけた報告書を発表している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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