Novellは今週、Microsoft Officeのような生産性アプリケーションや電子メール、ウェブブラウザを含む、Linuxベースのソフトウェアパッケージ「Novell Linux Desktop 9」を発売する計画だ。
Novellが米国時間8日に発表したところによると、同社は「Novell Linux Desktop 9」を12日から発売する計画だという。同製品は、Novellが2003年に買収したSuSE LinuxやXimianから獲得した多数のデスクトップ関連製品を組み合わせたもの。
同ソフトウェアを利用する「資格」料は1人当たり50ドル。この料金には1年間分の製品アップデートとバグ修正も含まれる。また、LinuxとWindows両方のPCを管理できるデスクトップ管理ソフトウェア「ZenWorks」は、デスクトップ1台当たり年間18ドルという価格設定になっている。Novellのオープンソースソフトとプロプライエタリソフトの両方をカバーするサポートサービスを利用するには、ソフトウェア代金とは別に追加料金を支払う必要がある。
Linux Desktop 9パッケージには、オペレーティングシステムのSuSE Linux、生産性スイートのOpenOffice、電子メール/カレンダーソフトのNovell Evolution、ウェブブラウザのFirefoxが含まれる。またデスクトップ環境として、GnomeかKDEのいずれかを選択できるようになっている。さらに、Linuxアプリケーションを構築するためのMono開発ツールも含まれる。
Novell幹部によると、このLinux Desktopスイートは特定の市場をターゲットに売り出されるもので、何百万人ものMicrosoft Officeユーザーに同製品への乗り換えを呼びかけるつもりはないという。Novellの最高経営責任者(CEO)Jack Messmanは声明のなかで、同社のLinuxデスクトップ戦略を「実際的」だ述べている。
NovellのLinuxデスクトップエンジニアリング担当バイスプレジデントでXimian共同創業者のNat Friedmanは、「みながタビデとゴリアテの話を持ち出したがるが、われわれはもっと目標を絞った戦略をとっている。(Linux Desktop 9は)特定の市場では欠かせない製品となる」と話している。
Novellが初めて発売したLinuxデスクトップ製品の主なユーザーは、Unixワークステーションを使う社員や、コールセンタや売り場などで必要な機能だけを搭載したPCを使う社員が働く企業だった。
Novellは、米国や欧州の地方自治体を含む約60の顧客と共同でこのプログラムのテストを実施した。開発途上国では複数の政府機関や教育機関がLinuxデスクトップの採用に意欲を見せた、とNovell幹部は語っている。
Novellでは、Linuxデスクトップスイートを2〜5年後には、オフィスワーカーや消費者の間で普及させたいと考えている。その頃には、様々な機器のドライバがLinux向けに開発されるほか、Novellでは独立系ソフトウェアベンダー(ISV)がLinuxアプリケーションをより多く開発できるように支援していくつもりだと、同社のマーケティングディレクターTed Haegerは述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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