Computer Associates International(CA)は米国時間1日、同社のデータベースソフトIngres r3をオープンソースソフトとしてリリースした。
同社は、 Ingres r3のLinux版とWindows版を公開したが、これにはCA Trusted Open Source Licenseというオープンソースのライセンスが適用される。このライセンスでは、他者による同データベースのソースコード閲覧や、ソフトウェアの無料ダウンロード、他のバンドル製品への組み込みなどが可能。
Ingres r3のリリースにあわせて、CAは同データベース関連の有償サポートサービスを4種類発表した。このサービスには法的補償が付属する。顧客企業は、同データベースの利用にあたり、商用のソフトウェアライセンスではなく、継続的なサポートサービスに対して料金を支払うことになる。
1万5000社以上の顧客企業が利用するIngresデータベースを中心に、オープンソースプロジェクトを後押しするというCAの判断は、同社のオープンソース戦略の第一歩となるものだ。同社は、データベース市場でわずかなシェアしかないIngresを活性化し、他のオープンソース製品に対するサービスを展開したいと考えている。
CAは、Ingres r3に含まれる各種の機能について、Oracleや他のデータベース・ソフトウェアメーカーの製品と十分に競争できるものだとしている。Ingres r3にはシステム障害を防止するクラスタリングソフトウェアや、「スケーラブルな」クラスタ構築用ソフトウェアが含まれている。
CAは、オープンソース戦略の一環として、開発者にデータベース移行ツールを開発させるために賞金総額100万ドルのコンテスト実施を約束していた。これらのツールは、Oracle、IBM、Microsoft、Sybaseの商用データベース製品からIngres r3への移行を容易にするものだ。
数十億ドルの規模を持つデータベース市場では、オープンソースソフトの影響力が高まっている。MySQLでは売上が急増しており、またIBMは今年に入って自社のCloudscapeというデータベースを中心とした「Derby」というオープンソースプロジェクトを立ち上げている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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