最新の調査結果によると、Dellは第3四半期、PCの世界市場でライバルのHewlett-Packard(HP)を引き離したという。
GartnerとIDCがそれぞれ米国時間18日に発表したレポートから、同四半期におけるDellのPC出荷台数が前年同期と比べて20%以上増加したことが明らかになった。また両調査会社によると、前四半期に引き続き今回もHPが2位につけたという。
「Dellが、またもや一人勝ちした」と、IDCアナリストRoger Kayはコメントした。
IDCによると、第3四半期における全世界のPC出荷台数は、前年同期比11.9%増の4420万台だったという。異なる調査手法を用いるGartnerは、同四半期の出荷台数が、前年同期比9.7%増の4690万台だったと発表した。
Gartnerは、米国のPC市場が軟調なため、合計の出荷台数が当初の予想をやや下回ったと述べた。これに対しIDCは、出荷台数が予想を約0.5%上回ったと述べ、企業の買い換え需要を理由に挙げた。
IDCは、第3四半期のDellのマーケットシェアが前年同期の16.9%から18.2%に上昇したと述べた。出荷台数は前年同期と比べて20.7%増加し、810万台に達した。
IDCによると、HPは2位につけたものの、マーケットシェアは低下したという。IDCの調査結果によるとHPの世界シェアは前年同期と比べて0.4%減少し、16.2%になったという。しかし各社から報告される速報値をベースに調査結果をまとめたGartnerは、HPとCompaqの両ブランドでコンピュータを販売するHPは、ライバルメーカーからの厳しい挑戦にさらされながらも2位の座を堅持したと述べた。
「米国ではライバルメーカー各社が小売店の陳列スペースをめぐって攻勢をかけており、小売市場ではHPが圧力を受ける形になっている」と、GartnerアナリストのCharles Smuldersは声明のなかで述べている。
IDCのKayは、Dellの成功の一因は同社の強力な直販体制にあると述べた。
IDCによると、HPは、欧州/中東/アフリカ地域では依然として市場リーダーとしての地位を守り続けており、アジア地域では出荷台数を大きく伸ばしたという。
「それにもかかわらず、米国における成長率は、前年と比べて1桁台前半まで落ち込んだ。これは同社が積極的な攻勢をかけた2003年後半が比較対象であることと、消費者向け市場における競争が激化したことに起因する」と、IDCはレポートで述べている。
IDCによると、第3位にはIBMがつけ、その後に富士通/Fujitsu Siemens、東芝が続くという。
Gartnerが発表した上位5社もIDCと同じだった。GartnerではDellの世界シェアが16.8%に上昇し、HPのシェアは前年同期と同じ15%だったとしている。
IDCもGarterも、デスクトップマシンや(PDAを除く)モバイル端末、x86系サーバを今回の調査対象に含めている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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