フロリダのあるテーマパークが、ハイテク無線信号技術を埋め込んだリストバンドを来場者に配布することで、子供の居場所を確認する手段を親に提供している。
このリストバンドを製造したTexas Instrumentsの発表によると、Wannado Cityでは、普通入場料を支払った来場者全員にRFIDタグ(無線IC)付きのリストバンドを配っているという。Wannado Cityは、先月フロリダ州フォートローダーデールに開園したテーマパークだ。
このリストバンドに埋め込まれたRFIDタグは、14万平方フィート(約1万3000平方メートル)の園内各所に設置された読み取り機器に位置情報を無線で送信する。来場者は、SafeTzone Real-Time Locating Systemという名称のシステムに接続されたタッチスクリーン式の端末を使い、仲間の居場所を確認できる。
RFID技術は、家畜やペットの追跡および識別に何年も利用されてきた。最近では、病院や刑務所が患者や囚人の識別用にRFIDタグを使い始めるなど、同技術は人間の監視にも利用されるようになってきた。
Applied Digital Solutionsという企業にいたっては、RFIDチップを人間の腕に埋め込む実験を行っている。メキシコ政府は先月、警備の厳重な施設に出入りできるようにするために、同国司法長官の体内に同社製のチップを埋め込んだと発表し、大きな話題を呼んだ。メキシコは、この技術を誘拐防止ツールとして利用することも検討中だ。
企業側もRFID技術の新しい利用方法を見つけ出している。Wal-Mart StoresやAlbertsonsなど、多くの大手小売チェーンや消費財メーカーは、在庫管理業務を効率化させる目的で、RFIDタグを商品に貼り付けている。
Texas Instrumentsによると、同社およびパートナー企業のRF Codeは、Paramount's Great America(カリフォルニア州サンタクララ)やWild Rivers Water Park(カリフォルニア州アーバイン)、Dollywood's Splash Country(テネシー州ピジョンフォージ)、Wet 'n Wild(ラスベガス)の各施設にも、SafeTzone Real-Time Locating Systemを導入済みだという。
コロラド州のSteamboat Springs Ski Resortも、同システム導入を予定している。デンマークのLegoLandは、迷子を親元に返すために類似技術を利用している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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