Microsoftは、Windows XP Service Pack 2(SP2)の配布に関して、企業顧客が自動更新機能を一時的に停止できる期間を2倍に延長した。
Microsoftは米国時間7日、SP2の配布に関する方針を変更し、Automatic UpdateやWindows Updateを通じてSP2が自動的にダウンロードされないようにした。Automatic UpdateとWindows Updateは、Windowsの重要なアップデートをインターネット経由で自動的にPCにダウンロードするサービス。
今回の方針変更により、SP2に対する企業顧客の準備期間があと8カ月--来年4月半ばまで--に延長された。SP2はセキュリティ関連の強化に重点を置いたアップデートで、インストール前に他のビジネスアプリケーションとの互換性のテストが必要となる場合がある。
Microsoftは8月はじめに、セキュリティ上の脆弱性に対してWindowsを強化するツールを集めた大型アップデートであるSP2をリリースした。その後8月10日には、同社は企業顧客の要求に応えて、他の「緊急」なWindowsアップデートは入手できるようにしたまま、SP2の配布を一時的に止める方法を提供した。
当初は8月16日から120日間の予定だったSP2の自動更新による配布の先送りは、顧客が社内ネットワークで詳細なテストを行えるようにするための措置だ。コンピュータメーカー各社はゆっくりと更新を行うアプローチをとっており、IBMでは互換性の問題が生じるおそれがあるためSP2をインストールしないようにというメモを社員に送信している。また、企業各社のIT担当幹部の多くも、SP2のインストールは注意しながら進めていくことにしている。
Microsoftは7日、一時的な自動更新停止期間を8月16日から240日(約8カ月)に延長した。この期間が過ぎると、Automatic Updateサービスによって全てのWindows XPマシンにSP2がダウンロードされるとMicrosoftは話している。
Microsoftによると、SP2の自動ダウンロード停止はWindowsレジストリ内のエントリで行なわれているという。Automatic Updateメカニズムがこのレジストリ「キー」の存在を見つけると、SP2をダウンロードしない仕組みになっている。Microsoftの方針によれば、240日間の期間の終わりになると、自動更新サービスがこのレジストリのエントリを無視し、Windows XP SP2をダウンロードするという。
Microsoftでは、企業顧客に対して、社内ネットワークを通じたSP2の配布には、MicrosoftのSoftware Update ServicesやSystems Management Serverなどの自動配信プログラムを利用するように勧めている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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