オーストラリア・シドニー発--Microsoftは、GoogleやYahooといった検索業界大手との競争を視野に入れつつ、7月から自社の検索機能に一連の改善を加えることを計画している。同社会長のBill Gatesが28日(現地時間)に明らかにした。
Gatesはシドニーで開かれた同社の記者会見で、「自社の検索サイトでは、画期的な機能が複数」予定されていると述べた。
「7月にはこのサイトのフォーマットが変わる。サービスの質も見た目も劇的に改善する」とGateは述べ、さらに「年内には、完全に自前の検索バックエンドを実際に稼働させる」と付け加えた。
Gatesは、「いくつかの単語を受け取り、その結果をインデックスとして表示する」という現行の検索方法は「非常にローテク」だとしている。
「(今のやり方では)文書を実際に理解しているわけではない。ほとんど冗談のような誤った検索結果が得られることもある。人間がこうした間違いを犯さないのは、文書の中味を理解できるからだ」(Gates)
Gatesによると、Microsoftは10年以上にわたり、「実際に文書を文法的に分解して、その内容を理解する」ような言語学の研究を行なってきたという。「こうした研究には次のようなアイディアを持ち込める。つまり、このユーザーの近所にないレストランは検索結果に表示しないとか、ユーザーがコンピュータのチップのことを調べている場合は、ポテトチップに関することは表示しない、といったことだ」(Gates)
将来の検索では、パーソナライゼーションや地域情報の理解、文書の文法解析、データベース検索、ドメイン知識の添付といったことが可能になる、とGatesは述べている。
たとえば、あるフライトがスケジュール通りかどうかを調べるといった現行の検索タスクには、改善が必要だとGatesは言う。
「今日の一般的なウェブ検索は、こうした検索クエリについては非常にできが悪い。しかしユーザーの入力したクエリを見て「おや、これはフライトナンバーだ」と判断し、ランダムなウェブサイトのリストではなく、基本的に質問への直接的な回答だけを返すことは可能なはずだ」(Gates)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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