Sun Microsystemsは来週サンフランシスコで開催されるJavaOneカンファレンスで、最新Java開発ツールを発表する。またSunは同時に、Java言語の改良計画も発表する見込みだ。
SunはJavaOneで、Java Studio Creatorを発表すると見られている。これは、Microsoftの使いやすい開発ツール類、特にVisual Basicを利用する開発者を奪取することを狙ったツールだ。Sunの計画に詳しい人物によると、Java Studio Creatorは今夏完成する予定で、開発者1人あたりの料金は99ドルになる見込みだという。
またSunはカンファレンスで、Javaツールやアプリケーションをサポートする「ランタイム」ソフトウェアの新たな高速バージョンの詳細を発表する予定だ。Java 2 Standard Edition(J2SE)1.5(コード名「Tiger」)は、Javaプログラマの生産性を向上させ、Javaアプリケーションの動作を高速化するよう設計されている。J2SE 1.5は今年初秋に出荷される予定で、パフォーマンスの向上だけでなく、Web Services Interoperability Organization(WS-I)のBasic Profileガイドラインのサポートも追加される見込みだ。
Sunの計画に明るい情報筋によると、さらにSunは来週、J2SE開発者キットの2回目のベータテスト実施を発表するという。Tigerの1回目のベータは今年2月にリリースされた。
「J2SEのJavaプラットフォームでは、パフォーマンスと使いやすさ、操作のしやすさに主な重点が置かれている」とSunソフトウェア部門エグゼクティブバイスプレジデントに新しく就任したJohn Loiaconoは述べている。「性能は劇的に向上した。なかには、新しいランタイムを使って40〜50%速く稼動するアプリケーションもある」
Sunは、Java Studio Creatorの評価版をリリースした際に獲得した開発者の支持基盤を拡大したい考えだ。今年第4四半期にリリース予定のビジュアル開発ツール「Thresher」(コード名)では、Webポータルアプリケーション構築のサポートがさらに追加される。
2005年第2四半期にリリース予定のアップデート「Mako」では、一部のモデリング機能が導入されるほか、Swingを利用したGUIのコードをEclipse Java開発ツールで利用可能になる、とある情報筋は述べている。人気のEclipse開発ツールではアプリケーションのフロントエンドの記述方法として、Sunが支持するSwingシステムではない手法を使用している。
「Eclipseの人気が非常に高く、Eclipseとの一部統合を開発者たちが求めていることを、暗黙に認めた形になる」とSunの計画に詳しいある人物は述べた。
Creatorシリーズの製品はSunの既存のJavaプログラミングツールを補完する。SunのJava Studio StandardおよびJava Studio Enterpriseが、高度な訓練を受けたプロ向けであるのに対し、昨年リリースされたCreatorは幅広い開発者層を狙ったものである。Sunでは以前「Project Rave」と呼ばれていたこのツールで、Java開発用ソフトウェアの売上増加を図りたい考えだ。
Javaをオープンソースにするかというテーマも、Sunが来週明らかにする重要な項目の1つだ。Sunは米国時間7月1日にパネルディスカッションを行い、同社とIBMの代表者が話をする予定だ。IBMは以前にJavaをオープンソース化するようSunに求めたことがある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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