Red Hatは、SCO Groupを相手取って起こした訴訟に関し、審議の保留を決定した連邦判事に対して、この決定を覆すよう要求した。
Red Hatは米国時間20日、この保留の決定が「不適切」であるとして、デラウェア州連邦地裁の主席判事Sue Robinsonに審議の再開を要求した。Red Hatは、同社がSCOの著作権や業務上の秘密を侵害していないという確認判決を下すよう、デラウェア連邦地裁に求めている。
Robinsonは今月、SCOがIBMを訴えたユタ州連邦裁での訴訟が決着するまで、デラウェアでの訴訟を保留とする決定を行った。同時にRobinsonは、同訴訟の棄却を求めるSCO側の要求も退けている。
SCOは2003年3月にIBMを訴え、コンピュータ業界に大きな波紋を巻き起こした。SCOは、IBMが同社との契約に違反して、Unixに使われていたテクノロジーをLinuxに移植したと主張している。今年2月、SCOは3度目の訴状を提出し、著作権侵害に関する新たな申し立てを追加した。これは、Red Hatが、SCOの主張から身を守るために同社を提訴してから6カ月後のことだった。
Red Hatの弁護士らは20日、同社が起こした訴訟は、SCOとIBMとの訴訟とは前提が異なるとして、Robinson判事の決定に異議を申し立てた。「ユタの訴訟は・・・基本的にIBMとSCOとの契約に関するものだが、デラウェアの訴訟はSCOがRed Hatに与えた損害や今なお与え続けている損害に関するものだ」。
また、Red Hatの弁護士は、審議が保留とされたことで、同社が不当な立場に立たされていると主張した。同社は異議申し立て書の中で、「審議が保留されたことで、そもそもRed HatがSCOを訴えるもととなった行為--つまりLinuxに対するキャンペーンをSCOは意のままに続けられる結果となっている。SCOは自社で開発さえしていないオープンソースコードをRed Hatユーザーが使用する際、強制的にSCOとライセンス契約を結ばせようとしているのだ」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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