共にオープンソースソフトウェアを開発するJBoss GroupとMySQLが提携し、オープンソース製品の利用拡大に関心のある大企業顧客向けに、共同で販売やマーケティングを行うことになった。
両社は21日(米国時間)、ニューヨークで開催中のLinuxWorldカンファレンスでこの提携を発表した。また両社は今週中に、それぞれの製品の改良版を発表する予定だ。
両社の提携内容には、技術的調整をより密接に図ることや、JBossのJavaサーバソフトウェアとMySQLデータベースのマーケティング計画拡大などが盛り込まれている。
Linuxは、UnixやWindows Serverオペレーティングシステム(OS)に代わるOSとして広く利用されるようになった。JBossとMySQLは、Javaサーバソフトウェアやデータベースでオープンソースソフトウェアを採用するよう、企業に働きかけていきたい考えだ。
両社は共に、無料のソフトウェアを開発し、コンサルティングサービスやサポートで顧客から料金を得ている。JBossではこのビジネスモデルを「プロフェッショナル・オープンソース」と呼んでいる。
「大企業は、プロフェッショナル・オープンソースの利用に関して、より戦略的な決断をするようになってきた」とJBossの戦略・企業開発部門バイスプレジデント、Bob Bickelは述べている。今回の提携の目標は、オープンソースソフトウェアをさらに幅広く採用することを検討中の大手企業IT幹部をターゲットとすることだ、とBickelは言う。
Bickelによると、JBossとMySQLはすでに共同で営業活動を行なっているほか、両社の幹部は定期的に連絡を取り合っているという。
技術面では、今回の提携により、JbossやMySQLのツールでそれぞれ互いのソフトウェアに依存するものをアップデートしやすくなるはずだ、と幹部らは述べている。JBossはまた、同社のJava 2 Enterprise Edition(J2EE)ベースのソフトウェアがMaxDBと連動するよう最適化する計画だ。MaxDBは、SAPが開発したオープンソースデータベースで、現在はMySQLが提供している。
JBossとMySQLはともに急速に成長し、主にソフトウェア開発者らへのアピールに成功して、商用ソフトウェア市場に食い込んでいる。
既報の通り、JBossは同社のコンサルティングサービスを、Java関連の他のオープンソースプロジェクトにも拡大した。同社は20日には、オープンソースのコンテンツ管理システムNukesのサポート開始を発表している。
一方、MySQLは21日にPHPを開発するZendとの提携を発表し、Zendの開発ツールとMySQLデータベースの統合を改善することを明らかにした。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス