米IBMと、ノルウェーのある企業が提携し、ライフサイエンス業界向けの検索製品の開発を進めることになった。この市場は、ITメーカーにとってますますビッグマネーを生み出すものになりつつある。
ノルウェーのオスロを本拠とするFast Search & Transferは22日(米国時間)、自社のデータ検索技術と、IBMが持つ欧州および北米地域のライフサイエンス向け製品を統合すると発表した。この技術統合により、両社は異なるストレージフォーマットで内部システムおよび外部データベース内に格納された、大量のデータへの単一のアクセスポイントを提供することで、ライフサイエンス分野の専門家がこれまでより短時間で情報を見つけ出せるようにすることを狙う。
「我々は、この提携により、ライフサイエンス分野の研究者による発見のプロセスが改善されると期待している。この分野の研究者は、自らの研究上のニーズに関連する科学情報にリアルタイムでアクセスする必要がある」(IBMのライフサイエンス・ディスカバリ・ソリューション部門でシニアマーケティングマネージャを努めるMartin Stoddart)
製薬会社やバイオテクノロジー会社を含むライフサイエンス業界は、ITベンダ各社から有望な市場と見られている。研究記録の量の増大や、新品を短時間に効率よく発見しようという動きが刺激となって、同分野の支出が増大しているためだ。
IBMは、ヒトゲノムのドラフトマッピングが発表された直後の2000年8月、ライフサイエンスビジネス事業部を設立した。同部門は、1000名以上の従業員が働くまでに成長している。IBMは、DiscoveryLinkと呼ばれる技術を開発したが、これはさまざまなライフサイエンスのデータベースを検索し、その結果を統一のフォーマットで提供するものだ。あるIBM関係者は、提携の対象となったDiscoveryLinkとFastの検索技術は、互いに補完関係にあると述べている。
IBMのバイオサイエンス分野での競合には、米Oracle、米EMC、米Hewlett-Packard(HP)などがいる。
Fastは、リアルタイム検索とフィルタリング技術を開発している。米Overtureは今年、FastからWeb検索に関する資産を買収した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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