米レッドハットは先週、Red Hat Enterprise Linux 3(RHEL3)のアップデート版を公表し、そのテストを開始した。このアップデート版は、米IBMのサーバおよび米Advanced Micro Devices(AMD)のOpteronチップを搭載したコンピュータでの、RHEL3の動作を改善するよう設計されている。
Red Hat Enterprise Linux 3のUpdate 1は、2004年1月半ばに最終版が出る見込みだと、同社広報担当者のLeigh Dayは19日(米国時間)に語った。
同社の話では、RHEL 3はこのアップデート版で、IBM製メインフレーム上での処理速度が向上するという。また、IBMのPowerチップ搭載pSeriesサーバおよびiSeriesサーバでは、これまでより多くのマシンでRHEL 3が動かせるようになる。さらに、IntelのItanium 2プロセッサを使った一部の新サーバ上でもRHEL 3が動くようになる。
また、NUMA(non-uniform memory access)という機能を持つ一部のOpteron搭載システムでも、RHEL 3の処理速度が向上する。
Opteronサーバ300台からなるシステムへのRHEL 3導入を検討しているある見込み客は、18日にあるメーリングリストで、「Opteronシステム上では、Red HatのLinuxは、競合する独SuSEのLinux Enterprise Server 8よりも遅い」という懸念を表明した。
これに対して、Red Hatで働くArjan van de Venというプログラマーは、RHEL 3 Update 1にはNUMAのサポートが加わるが、「ある種のベンチマークでは、NUMAの有無の違いで、結果に大きな差が出る」と答えた。
Red Hatの話では、Update 1は大規模データベースサーバでは処理速度が向上するという。またこのアップデート版には、複数のシステムをグループ化するクラスタリングソフトウェアやプログラミングツールのバグフィックスも含まれる。
Update 1は、Red Hat Networkのアップデートサービスを介してRHELの顧客ユーザーに提供され、また顧客は改めて認証を得る必要はないと同社は説明している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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