米Macromediaは16日(米国時間)、ホスティングサービスに関する提携と、ストリーミングビデオ配信時のFlash形式の利用普及を狙いとする、ほかの幾つかの成果について、発表を行った。
同社の発表によると、同社は米VitalStreamと共に、メディアサーバの購入や面倒なサーバ管理業務を望まない企業のために、Flash形式のビデオの保存と提供を行うサービス、Macromedia Flash Video Streaming Serviceを提供する予定だという。
Macromediaは昨年、Flashを大幅に改良した際に、ストリーミングメディアへの対応を追加した。Flashのプラグインソフトは、インターネットに接続する世界中のPCのうちの90%に搭載されているが、現在このプラグインには米Sorenson Mediaのソフトウェアをベースとしたメディアプレイヤーが含まれている。
Macromediaは、米MicrosoftのWindows Mediaや米RealNetworksのRealPlayerなどの競合メディア形式と比較して、Flashには多くの強みがあると主張する。例えば、コンテンツ読み込みの速度が速く、新しいウィンドウを開かずにビデオ再生ができる。
「今日のインターネット上でのビデオ体験は実にひどいものだ」と、Macromediaの製品管理担当ディレクター、Chris Hockは言う。「帯域幅やフォーマットなど、いろいろ選択する必要がある。その上、やっとビデオを入手しても、別ウィンドウが開いたり、バッファリングに延々と時間が掛かったりする。我々はこうした体験を劇的に改善できると思う」(Hock)
今回発表されたホスティングサービスは、企業がオンライン上にビデオを提供するための簡単で信頼できる手法を提供することで、この体験をさらに充実させると、Hockは語る。
「配信したいビデオが大量にあるという大手の顧客の声を耳にしている。彼らは、よく管理された信頼できるネットワーク上にビデオを置きたいと考えている」とHock。「彼らは、サーバを構え、膨大な先行投資コストを背負いたくない。我々の方法なら、簡単に自分たちのビデオをアップロードして、利用分だけ支払うということができる」(Hock)
一方、リサーチ会社の米Envisioneering GroupのプレジデントRichard Dohertyによると、Flashはメディア形式としては、WindowsのMediaやRealPlayer、米Apple ComputerのQuickTimeに比べて、大きく遅れをとっていると言う。「Flashは、RealPlayerと比べてずいぶん遅れており、その遅れを取り戻そうと苦しんでいる」(Doherty)
Macromediaは多くの障害にも直面している。Dohertyによると、Flash開発者用ツールに関連する費用と複雑さなどがその一因だという。
「Microsoftは、単にツールを投げ与える。Macromediaには、これと同じことをする余力はない」(Doherty)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス