ネットワークソフトウェアメーカーの米Novellは16日(米国時間)、同社初となるLinuxベースのデスクトップサービスパッケージを発売し、Linux市場への進出をさらに進めている。
Novell Nterprise Linux Services 1.0というこの製品は、Linux上でのファイル配信、印刷、メッセージング、ディレクトリ、マネジメントサービスを総合パッケージ化したもので、サポートやトレーニング、コンサルティングサービス料も含まれている。
このパッケージはNovellのSuSE Linux Enterprise Server製品だけでなく、ライバルの米Red Hatから出ているLinuxオペレーティングシステム(OS)でも動作する。この製品の直接のターゲットは、米MicrosoftのWindowsベースのサーバ製品からLinuxに移行しようとしている企業だ。
Nterprise Linux Servicesでは、ネットワーク管理ツールや、セルフサービスおよびコラボレーション機能、ディレクトリサービス、ファイル管理機能、印刷機能、ウェブベースのメッセージングや予定管理アプリケーションなどが提供されている。またこのパッケージには、XimianのRed Carpetサーバ管理ツールをベースとした、Novellのネットワーク資源管理ソフトウェアのバージョンが含まれている。
Novellは、過去数カ月の間に成長中のLinux市場に飛び込んだ。11月にLinuxディストリビュータ第2位のSuSE、8月にはLinuxデスクトップソフトウェアメーカーのXimianを買収している。
NovellはSuSE買収の際、米IBMから5000万ドルの出資を受けたことも発表した。IBMはLinuxを支持する企業のなかでも最も強力な企業だ。また、現在係争中の米SCO GroupのLinux訴訟では、Novellは初期の段階からSCOと争っている。
先週Novellは、Linuxなどのオープンソースソフトウェアの商用利用を推進する主要団体の1つ、Open Source Development Labs(OSDL)に参加した。OSDLではLinuxカーネルの開発やテストを行なうほか、数々の企業向けLinux開発プロジェクトを指揮したり、Linux創始者Linus Torvaldsを法的代理人を務めたりしている。
「企業がオープンソースに移行することは、ITコストの大幅削減など企業の本当の問題を解決するもので、Novellは先頭に立って直接顧客にこうした点を伝えようとしている」とNovell最高経営責任者(CEO)はJack Messmanは声明のなかで述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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