米Intelは、同社プロセッサに関して、4GHzの壁を打ち破ろうとしている。
Intelは20日(米国時間)、金融アナリストを集めて行ったミーティングにおいて、自社の今後の計画を説明した。このなかで、同社は来年、デスクトップPC用プロセッサの速度向上など、さまざまな製品の改良に取り組むと述べた。
「我々の目標は、2004年中に4GHzを達成することだ」とIntel社長Paul Otelliniは述べたが、この模様はウェブ経由で中継された。
Intelは、次期デスクトップ用プロセッサPrescottで、4GHz達成を目指している。90ナノメートルプロセス(1ナノメートルは10億分の1メートル)で生産されるPrescottは、今四半期中にパソコンメーカーに出荷される予定だとOtelliniは述べた。しかし、Prescottが搭載されたデスクトップパソコンが出荷されるのは、来年初めになると見られている。なお、現在のIntelチップのなかで最も高速なのは、3.2GHzのPentium 4だ。
4GHzプロセッサは高速に思えるが、しかしまったく新しいプロセッサとしては、これだけの速度の向上も特に大きなものとはいえない、という業界アナリストも少なく1人いた。
「Intelは2004年に、ほぼ確実に4GHzに到達するだろう。もし出来なければ、そっちのほうが驚きだ。だが、そういう事態が起こり得ることもまったく有り得ないわけではない」と米Mercury Researchのアナリスト、Dean McCarronは述べている。
プロセッサのクロック数自体の重要性については、意見が分かれている。Intelは、Pentium 4の速度が上がれば、マルチメディアアプリケーションの性能が向上すると主張するなど、ハイエンドのデスクトッププロセッサのスピードを常に強調している。一方ライバルの米Advanced Micro Devices(AMD)など、他のチップメーカーは、チップが1クロックサイクルで処理するタスク量で、全体的な性能を測るのほうがより重要だと主張する。現在のAMDの最速チップは、2.2GHzのAthlon FX-51だ。
またIntelは、2004年にPrescottプロセッサを7000万台出荷できるよう、同チップの生産量を増やす計画だとOtelliniは述べた。
同社では、2004年に販売される高性能デスクトップパソコンでのPrescottのシェアを、60%と見積もっている。一方、同チップから派生したCeleronバージョンは、低価格デスクトップ機の40%に搭載される見込みだとOtelliniは語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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