独SuSE、米ベリタスと提携へ

 独SuSE Linuxは、サーバソフトウェアベンダーの米Veritasの支持を獲得。ビジネスコンピューティングのニーズに応え、ライバルの米RedHatに遅れをとらないための重要なステップを踏み出した。

 SuSEとVeritasは27日(米国時間)、両社が技術開発および営業面での協力を行うと発表する予定だ。

 「この提携により、エンジニアリング、ユーザーサポート、マーケティングを共同で進めることが可能になり、互いの顧客に対してそれぞれの製品を売り込むことができる」と、VeritasのLinux戦略担当ディレクターのRanajit Nevatiaは述べた。

 Veritasは来年1月、自社サーバ製品のSuSEバージョンの提供を開始するが、これはRedHat版に比べると2年遅れての動きとなる。Veritasは、独フランクフルトで開催されるLinuxWorld Frankfurtで、正式にこの発表を行う予定だ。

 Veritasのソフトウェアパッケージ、Foundation Suiteはファイルシステムとボリューム管理ソフトで構成され、ストレージシステムの速度と柔軟性を強化する。Cluster Serverソフトは、グループの中のあるマシンがダウンした際に他のマシンが引き継ぐ機能を持つ。Nevatiaによると、同ソフトウェアはSuSEの企業向けOS製品、SuSE Linux Enterprise Server(SLES)をサポートするという。

 SuSEは、Veritasの支持を得たことで、ハイエンドの顧客を獲得できると期待している。同社の最高アライアンスオフィサー、Uwe Heineは、「この発表の重要な点は、SuSEが企業のデータセンター分野に進出するというところにある。これは、SuSEに企業顧客が求めるデータインテグリティを提供できる力があることを示す」と述べている。

 米Illuminataのアナリスト、Gordon Haffは、両社の提携により、UNIXユーザーは容易にLinuxを採用できるようになると見ている。「これにより、UNIXシステム、なかでもSunのUNIXからの移行は、以前より容易になる」とHaff。米Sun MicrosystemsのSolarisは、最も広く使われているUNIXバージョンであり、Linuxと低価格なIAサーバの組み合わせでコスト削減を図る企業にとって、真っ先にOS乗り換えの対象となるものだ。

 Veritasのソフトウェアは、どのOSがデータを使用しているかに関係なく、その情報の格納方法を統合することで、このようなLinuxへのOS乗り換えを簡単にする。

 Nevatiaによると、VeritasはSuSE製品ラインを段階的にサポートしていくという。最初にサポートするのは、米IntelのXeonや米Advanced Micro DevicesのAthlonなどのx86プロセッサ向けのバージョンで、その後、IntelのItaniumとIBMのメインフレーム製品zSeriesで動くSuSE Linuxをサポートする。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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