英Iceberg Systemが現在テスト中の製品は、携帯電話に内蔵されたカメラ機能のスイッチを自動的にオフにし、企業の機密事項やプライベートな事柄が勝手に撮影できないようにするという。
社員や来訪者がカメラ付き携帯電話を使って、許可を受けずに写真を撮影してしまうのではないかと懸念している企業はもうすぐ、あらかじめ設定されたワイヤレスな「プライバシーゾーン」内部で、一部の携帯電話の撮影機能を自動的に使用できなくすることが可能になる。
Iceberg Systemは、ハードウェアのトランスミッターと、カメラ付き携帯電話にロードする小さな制御ソフトウェアを組み合わせたシステム「Safe Haven」のベータテスト中だ。Safe Havenのハードウェアが設置された室内や建物内に、携帯電話を持った人間が入ると、その撮影機能が使用不可の状態になる。そして、Safe Havenの範囲外に出れば、ケータイのカメラは再び使えるようになる。
業界アナリストらは、5年以内に利用されるカメラ付き携帯電話の数が、10億台近くに上ると予測している。こうしたなか、韓国のSamsungやLG Electronicsなどの企業は、機密データのセキュリティを懸念して、従業員に対し、研究および製造施設でのカメラ付き携帯電話の使用を禁止している。
Iceberg Systemsのマネージングディレクター、Patrick SnowはZDNet UKに対し、同社では既に、この技術をテストしてみたいという一部の有名携帯電話メーカーと交渉を行なっていると述べた。この技術は携帯電話の撮影機能を使用不可にすることを目的に設計されたが、バーでの大音量(や迷惑な)着信音をブロックしたり、教室内でのテキストメッセージ交換を使用不可にする、といった利用方法に適用することも可能だ。しかし、現在のところ同社では、携帯電話の撮影機能の制御だけに的を絞っている、とSnowは頑なに述べている。
「我々には、カメラの機能だけを扱う非常に特殊な技術があるので、通話機能や着信音のブロックは行なっていない。プライバシーゾーンで他の機能を使用不可にするなどの制御は可能だが、現在我々が着目していることではない」(Snow)
現在英国では、携帯電話に対する一部の妨害行為は違法となっている。しかしSnowは、法律が改訂された場合には、携帯電話の他の機能をオフにできるよう、Safe Havenの機能を拡張する可能性を否定していない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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