米SCOがLinux訴訟で渦中のコードを明るみに

 ネバダ州ラスベガス発 -- 米SCO Groupがパートナーや顧客企業向けに開催中のカンファレンスでは、経営陣が渦中のコードを示し、法廷闘争継続を誓うなど、同社のLinux関連訴訟が最大の注目を集めている。

 CEO(最高経営責任者)のDarl McBrideは、当地で開催中のSCO Forumの中で米国時間8月18日午前に行われた基調講演セッションの最初の2時間を費やし、同社の裁判戦略の概要を明らかにするとともに、これが正義の裁判であることをSCOのパートナーや顧客企業各社に納得させようと試みた。

 McBrideによると、SCOの依頼したパターン認識の専門家がLinuxの中から特許を侵害された多数のコードを見つけ出しているという。

 また、Unixの知的財産による収益確保を目指すSCO社内の組織SCOsourceのトップ、Chris Sontagや、SCOの知的財産訴訟を扱うBoies, Schiller & Flexnerのパートナーで弁護士のMark Heiseが、McBrideの主張を裏付ける講演をした。

 同社が保有するUnix関連の知的財産の管理を任されているSontagは、「1〜2行の共通点ならば理解できるが、ここまで変数名に共通点があり、コメントの部分まで同じだと問題だ」と語った。

 Sontagは続いて、Unixから事実上コピーされたと主張するLinuxのコード、多数のコメント、そしてLinuxに直接コピーされなければ起こり得ないようなスペルミスやタイプミスを指摘する一連のスライドを投影した。

 SCOは知的財産保護の観点から、スライド中で示されたUnixコードの大半にはボカシをかけていたが、さらに広範な比較表を見たい希望者には、同カンファレンス開催中に機密保持契約へ署名の上、これを公表している。

 Sontagはまた、コードに関する機密保持が求められるSCOのライセンス契約に制限されるべき派生作業という形で、数千行にも及ぶUnixのコードがLinuxに持ち込まれたとも指摘している。同社によると、Linuxが搭載する基幹業務向け機能のNUMA、RCU、SMP、スケジューラ、JFS、そしてXFSなどは、どれもコピーされたコードを含んでいるという。同社では直接コピーされたコードの行数の明細も計算している。たとえば、SMPコードは82万9000行以上がLinuxにコピーされている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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