Linuxが自社のUnixに関する知的所有権を侵害していると主張している米SCO Groupは21日(米国時間)、同社がUnixの主要な著作権を認められたと語り、またLinuxを稼動している企業がライセンス料を支払うことで、訴訟を免れるようにするプログラムを開始すると発表した。
Linuxのコードをめぐって論争を巻き起こした訴訟の中心にあるSCOは、Linuxカーネルバージョン2.4以降を使用している全ての企業に、Linuxランタイムのバイナリ利用をサポートするライセンスを提供する予定だと発表した。
「われわれには、Linuxユーザーが裁判所に行かなくても潔白、正当にLinuxを利用できるようにする解決策を用意した」とSCOの最高経営責任者(CEO)Darl McBrideは21日の電話会議で説明した。
同社では、Unix System Vソースコードに対するライセンス料を数週間以内に発表するとしている。
「2001年以降、Linuxを商用目的で利用している顧客は、SCOが所有するUnixソフトウェアを不正流用したソフトウェアを購入し、受け取ってきている。われわれは彼らが、合法的に、かつ完全支払い済みの形でLinuxを使えるよう選択肢を提供するつもりだ」と、同社の上級副社長兼SCOsource知的所有権部門責任者のChris Sontagは語った。
SCOは今年3月、米IBMに対して、IBMバージョンのLinuxにSCOのUnixコードを不正流用したとして、10億ドルのライセンス料を求める訴訟を起こして、論議を巻き起こした。SCOは、IBMがこの他にも企業秘密を盗んだり、契約に違反したなどと訴えている。
また6月には、IBMに対する賠償請求額を30億ドルに引き上げた。さらに、Linuxを利用している企業約1500社に対し、Linuxの使用がSCOの知的所有権を侵害する恐れがあると警告する手紙を送った。
SCOが問題となっているUnixコードの著作権を主張したことで、この論争の重要性がさらに高まる可能性がある。著作権の主張は、IBMに対する今までの訴えには含まれていなかったが、SCOにとっては証明しやすいものかもしれないという弁護士もいる。
熱狂的Linuxファンらは、経営に苦しむSCOが、権利も無いのにライセンス料を要求して、生き残りに最後の望みをかけていると話し、SCOの主張に対して激しい怒りを示してきている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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